知覧から特攻に出撃したものの、整備不良で黒島に不時着。その島で見つけた瀕死の戦友のために、島から手漕ぎの船で30時間以上かけて鹿児島に戻った兵士が、1945年(昭和20年)5月4日、知覧から再び特攻出撃。その途中に島に医療品を投下し、その後、特攻に向かいました。(安部正也少尉) 戦争末期の1945年(昭和20年)4月29日、安部正也さんが、鹿児島の知覧から戦闘機・屠龍で特攻出撃します。 しかし、途中で機体の不良により、沖縄への飛行ルート上にある、薩摩半島から南へ約60キロの海に浮かぶ周囲20.1kmの島・黒島に不時着します。このとき安部正也さんは、ほとんど無傷で黒島に流れ着きます。 黒島には、…