2020年芥川賞受賞作。 あらすじは以下の通り(河出書房新社より) 充実したキャンパスライフ、堅実な将来設計、そして新たな恋――。肉体も人生も、潔癖なまでに鍛え上げた私に、やがて訪れた破局とは。現代の実存を問う芥川賞受賞作がついに文庫化。 「私」は嫌味な男だ。にもかかわらず、いつの間にか恐ろしいほど共感している。――小川洋子スポーツによって他者を滅ぼし、同時にセックスによって他者から滅ぼされてゆく展開は見事。新しい才能に目を瞠らされた。――平野啓一郎ほとんどゾンビ化している人間たちによる群像劇。この作者は、きっと、手練(てだれ)に見えない手練になる。――山田詠美村田沙耶香『コンビニ人間』にも通…