幻肢痛という「やまい」があります。事故や病気で失った手足が痛むものです。信じられないかもしれませんが、痛みの複雑さを示す一つの現象で、無いはずの手足が痛むのですから当然いわゆる痛み止めは全く効きません。 一般的に使用されるアスピリンやロキソプロフェンなどの痛み止めは、組織の炎症による反応を抑えることで鎮痛効果を発揮します。ケガや病気などによる急激な痛みは、炎症を伴うのでアスピリンやロキソプロフェンが効いてくれるのです。 急性期の痛みは炎症が中心になるものの、冒頭の幻肢痛や慢性の痛みになると、別の痛みシステムが働いているためにいわゆる痛み止めは全く効果を示しません。もし、多少でも効いている感じが…