面白かった、凄まじくクオリティーの高い社会派ミステリー。 安酒に酔っ払い軽犯罪で逮捕された、見るからにだらしない中年男のスズキタゴサク。 間抜け面は表面的なもので得体、正体の分からないとんでもないモンスターだった。 こいつが東京都内に爆弾を仕掛けたと・・・これが現実に・・ 何としても爆破を食い止めようと有能な警視庁捜査一課、清宮が取り調べるが。 爆弾 作者:呉勝浩 講談社 Amazon 会話で揺さぶりをかけようと試み、ゲームと名を借りた心理戦で相手の隙を探ろうとする緊張感が堪らない。 人間が持つ動物の血が静かにあぶりだされる。 内包する醜さ、狡猾さを、そしてそれらに傾倒しないように併せ持つ幾ば…