米澤穂信『満願』 今日は読書の話題でミステリー編。最近読んだ2冊の感想。 読んだことのない作家を新規開拓しようと思い買ったのが、米澤穂信の『満願』。2年前に直木賞を受賞した作家だが、手始めにと思い、これもいくつかの賞を受賞したこの短編集を買ってみた。 短編集にはいわゆる連作と呼ばれるものがあるが、『満願』には、6編とも設定が異なる独立した短編が収録されており、作者の創作に対する矜持のようなものを感じた。設定がやや強引に感じた作品もあったが、全体としてはおもしろく読めた、 それでは簡単に感想を。 「夜警」 当直中の若い巡査が、緊急の出動で拳銃を使用するが、相手を死亡させ、自分も刺され命を落として…