『秋刀魚の味』(1962)松竹 脚本 野田高梧 小津安二郎 監督 小津安二郎 音楽 斎藤高順 2025年になって小津安二郎デビューをした。『スロウトレイン』がどうのこうのと書きながら『秋刀魚の味』を観ていないのもどうかと思い・・・序盤のセクハラ臭の酷さに「思ってたのと違う、これは最後まで見られないのでは」と思ったけれど、ひょうたん親子の登場あたりから引き込まれて見ることが出来た。恐らく序盤のいたたまれなさにはわざとな部分もあるのだろう。澄んだ目をした笠智衆が邪気の無い表情で性的な発言を繰り出すのはとても怖かったけど。 元帝国海軍で艦長をしていた平山は、戦後は会社勤めをしながら長女の路子と次男の…