-----講義録始め------ 労働者の付随義務としては、協業義務と秘密保持義務があります。この2つについて、ごく簡単に見ていきましょう。 協業義務というのは、勤めている会社と協力して仕事をするという義務のことです。こうした義務は認められるかが1つの争点となりますが、現在では在職中、つまり労働契約が存続している間は、労働者に協業義務があると解されています。 ただし、退職後については、職業選択の自由が保証されていますので、労働者と使用者の間で特別の定めがある場合に限られるというのが裁判例の傾向です。 協業義務の内容があまりにも厳しい場合には、公序良俗違反で無効とされることがあります。 また、秘…