積丹半島三国町(2022年1月17日) 私の仕事は――建設コンサルタントが三分の一、学術関係が三分の一、そして残りの三分の一は道楽だ。その道楽とは、いまや映像撮影である。三脚を立ててレンズを覗いている時間こそ、私にとっての「研究外時間」なのだ。 学術のほうでは、小樽研究も三年目。来年二月の提出を目指して、いよいよ佳境に入った。「論文執筆中」といえば聞こえはいいが、実際は史料とにらめっこの日々である。もともと私は芸術工学系。数値なら関数を組めば答えが出るが、史料はそうはいかない。文献によって記述が食い違い、地名の表記も揺れ、登場人物の屋号すら変わる。つまり“Excelで割り切れない世界”なのだ。…