ノンフィクション作家、ジャーナリスト、評論家。1940年生まれ。本名、橘隆志。文藝春秋勤務を経て、フリーに。1974年、『文芸春秋』に発表した「田中角栄研究――その金脈と人脈」は、のちに田中元総理の逮捕・田中内閣の倒閣、ロッキード疑獄のきっかけとなる。その関心は現在では、政治から、脳や宇宙飛行士へと移行しているようだ。
文京区小石川の六角坂脇に構えた事務所は黒塗りで猫の顔が描かれ、通称、猫ビルと呼ばれる。
将来何をやりたい?と訊かれて、明確に答えられる人は稀でしょう。大抵は、「特に何もない」といったり、その時々で流行っていることを答えるのではないでしょうか。これは、自分の価値観(何が好きで、何が嫌い)や、強み・弱みを自覚していないため、将来の方向性を決められないためです。 就職先を検討している方、転職を考えている方、セカンドキャリアを模索している方、または自分の人生に不幸を感じている方にとって、自分史を書くことは、次のステップへと進む際に有効な作業です。自分の価値観(何が好きで、何が嫌い)や、強み・弱みを理解することができるためです。 私は、会社の研修で、自分の過去の年表作成とその分析を行いまし…
立花隆の評伝である。哲学や先端学問の ところはまるでわからないので流し読み しながらぐいぐい読んだ。 立花隆のことはいろんな本でおよそ知っ ていたが、評伝であるからには負の部分、 誤解曲解、間違いの指摘がきちんとされ ていることが重要。私生活の無理、よく も悪くも人間味、これらも必要、根底に キリスト教のことがあることも予想以上 だった。別に完璧な人とは思っていない、 余りある知的好奇心に人生が追い付いて いない、時間が足りない、あれもこれも の人だった。 お兄さんのことは知らなかった。朝日の 偉い人だったがいわゆる普通の人だった ように読める。やはり立花隆は巨人だっ た、瑕疵や矛盾一杯を抱え…
この著作は川口君事件を境に「内ゲバ」のレベルが変わったという視点から、それ以前を前史として上巻でまとめ、それ以降を下巻にまとめている。 「内ゲバ史の上で、川口君事件のもつ意味はきわめて大きい。この事件とそれによってもたらされた"早大戦争"の過程で、内ゲバはそれまでとは比較にならぬほどのエスカレーションをとげた。」(文庫本上巻、p257)「実際の引き金をひいたのは川口君事件である。」(上巻p258)「革マル派は本丸を確保するために、全国動員をかけ、政治的・軍事的に最大限の努力を払った。そして、壮絶な内ゲバ戦に勝ち抜いたのである。」(p257) こういう書き出しでp272まで"早大戦争"を記述して…
この本は文庫本が2021年9月段階で第35刷と長期にわたるロングセラーである。今はもっと増刷されているかも知れない。つまり「内ゲバ」に関する基本文献であり、且つその事象を今日においても規定しているオーソリティを維持している。そうでありながら、この著作は極めて限定的な対象しか扱っていない。第一に、最初の雑誌原稿が1974年11月号『現代』からで、この著作の最後の脱稿が1975年7月、「あとがき」が1975年10月である時間的限定。第二に、取材対象が主として中核派対革マル派だけであり、その内部抗争と分裂から記述が始まり、その他の党派間の「内ゲバ」やそれぞれの党派内の「内ゲバ」は描かれていない。つま…
▶弁護士を卒業した友人の一人が、よく本を貸してくれる。都内で会食をした際など、カバンから本を取り出して、今度これを読んで面白かったので、君も是非読んでみたらと熱心に言う。彼が紹介してくれる本は近現代史に関する本が多く、基本的にハズレがないので、言われた場合は素直に本を受け取って読むことにしている。彼が私に本を貸してくれるのは、私の読後感が聞きたいからで、次に会って本を返す時などにお互いの意見を交換することになるが、要するに、ささやかな読書会みたいなものかも知れない。 ▶若い時は意識することはなかったが、最近よく思うのは、人はアウトプットするためにインプットするということである。現役で仕事をして…
<8日午後、文京区にある田中角栄元総理大臣の自宅だった建物から火が出て、全焼しました。>映像の世紀バタフライエフェクト「田中角栄 列島改造の夢と転落」#を見たところでした。ここでも、金脈問題が「文藝春秋」で立花隆氏によって追求されたのに、テレビ、新聞は沈黙、無視で、ニューズウイーク、ワシントンポストが取り上げ、月刊誌発売後13日後の外国特派員協会での追求があってから、一斉に報じられるようになったことが、あがっていました。奇しくもちょうど、50年前になります。 #「田中角栄 列島改造の夢と転落」 <「目白御殿」と呼ばれた田中角栄の自宅に、公共事業の誘致を求めて、全国から自治体や企業の担当者が陳情…
日本人初の宇宙飛行士の秋山豊寛を知っている人は、おそらく私同様に40代以上の人でしょう。JAXAが日本中から募集して選んだエリートである毛利衛など3名が日本人初の宇宙飛行士になるはずでした。しかし、1986年のチャレンジャー号爆発事故で、NASAによる日本人宇宙飛行が延期となる間に、バブル景気にうかれたTBSが金にものをいわせて、1990年、突如、ソ連の宇宙船に社員の秋山を載せてしまいました。 秋山は自他ともに認める「普通のおじさん」でした。当時、TBSの看板報道番組のニュース23で司会の(やはり40代以上の日本人なら全員記憶している)筑紫哲也の休みの日、しばしば秋山が代理の司会を務めましたが…
立花隆の「日本共産党の研究(一)」を読んでいる。 日本共産党の研究(一) (講談社文庫) 作者:立花隆 講談社 Amazon その中に書かれたこの文章が良かった。 私の基本的な社会観はエコロジカルな社会観である。多様な人間存在、多様な価値観、多様な思想の共生とその多様な交流こそが、健全な社会の前提条件であると考えている。 したがって、あらゆるイデオロギーとイデオロギー信者に寛容である。 しかし、その存在に寛容であるということは、それに対して無批判であるということは意味しない。思想とか価値観とかの間には、批判的交流があればあるほど豊かになると思うからである。 (引用元:「日本共産党の研究(一)」…
これから裁判が始まる。 福谷公男、川上量生、綾部剛。糞野郎だ。 最大の糞は立花隆。 なぜなら、弁護士選定の間違い。 落合洋司、高橋祐樹。金儲けと売名。 ガーシーが有罪になれば、立花隆が原因だ。庶民は、立花隆を許さない。
遅読のすすめ作者:山村 修新潮社Amazon 立花隆の『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』や福田和也の『ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法』に代表される、速読・多読といったものに対して、ほとんどの人は(彼らのような職業上の必要性に駆られているのではないのだから)そういった読書法は必要ではないだろう、と主張する一冊。 たとえば立花の言う、「本を沢山読むために何より大切なのは、読む必要がない本の見きわめをなるべく早くつけて、読まないとなったら、その本は断固として読まないことである」といった主張に対し、山村は反対するわけではないが、どうしてもどこかに違和感を覚える…