作家。1955年東京都生まれ。東京学芸大学卒業。八王子市役所に勤務。福祉事務所、教育委員会、 図書館などの業務を経て、1990年『絹の変容』で小説すばる新人賞受賞し、作家デビュー。 代表作は『女たちのジハード』(第117回直木賞受賞)、『ゴサインタン−神の座−』(第10回山本周五郎賞受賞)など。 2004年9月から、朝日新聞朝刊で「讃歌」連載中。
最近、じわりじわりと物価や光熱費が上がっている気がいたします、と言うか、世界的にも実際に上がっていますね。結局は、エネルギーの問題なのでしょうか?海の向こうの争いは何とかならないものだろうかと思います。 避難している市民への支援とかは勿論、大切なものではあるけれど、武器の調達とかになると、それは戦争を長引かせるものではないか?と疑問を持ってしまいます。重要なことはこの戦争を早く終わらせることだと思うのだけど・・・とご主人様は思っているようです。 今日は雨模様。そんな時は家で静かに本を読むか、音楽を聴くか、がいいですね。 さて、久しぶりにご主人様の本便りです。最近、作家別に読んでいるようです。 …
今日でゴールデンウィークも終わり。明日からようやく5月の日常が始まるな~と言う感じがしています。まとまったお休みが長かったせいか、弛緩したものをどう引き締めれば良いのか分からなくなっています。^^; ふたり展の準備も「この辺りでいい加減区切りをつけねば」とは思うのですが、なかなか手を引くことができない往生際の悪い自分がいます。展示が終わったら燃え尽きてしまいそうで怖い~^^; この連休は、あちこち探し求めていた「中村苑子」の句集が手元にやって来たので読んだり、大好きな篠田節子さんの小説を読んだりもしていました。 地元の図書館にはなくて、都内の他の自治体から取り寄せてもらったのです。 www-s…
篠田節子 「鏡の背面」コミュニティで薦められていたので読んでみました。 何らかの依存症によって生活が成り立たなくなった女性たちが支えあって暮らす施設で火災が発生し、施設のリーダーの女性が死亡した。皆から慕われていた彼女であったが、遺体を調べた警察から別人であると報告される。しかも遺体と一致した人物は過去に殺人事件の容疑者となっていたため、施設の女性たちは困惑し始める。過去に彼女を取材した記者と共に成り代わりの真相を探るというお話。 依存症の女性たちを描いたミステリーとなります。本作は私には合いませんでした。理由は膨大なページ数のわりに脇道の話の描写にページを割きすぎているからです。本作は600…
久々の読書。 篠田節子作『田舎のポルシェ』。 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a; b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript ||c.scripts[c.scripts.length-2];(b[a].q=b[a].q||[]).push(arguments)}; c.getElementById(a)||(d=c.createElement(f),d.src=g, d.id=a,e=c.getElementsByTagName("body")[…
昨日、彼の”本の天国”から早々に引き上げてでも、わたしが続きを読みたかった小説、それは篠田節子の『失われた岬』でした。 失われた岬 (角川書店単行本) 作者:篠田 節子 KADOKAWA Amazon 久しぶりに、現実生活がそぞろで手につかなくなるほどハマった小説です。 この本の帯には、 ”人が人であるとはどういうことなのか” というフレーズが綴られているのですが、その問題提起が何しろ、大きすぎて、深すぎて、今でもひたすらそれについて悶々と考え続けています。 ミステリー小説のため、ネタバレしないよう、なるべく抽象的な感想にしたいなあと思うのですが、この小説を読んでいるわたしの脳裡に絶えず浮かん…
1日に誕生日を迎えました。 偶数の年になってしまったのでちょっとパワーが下がり気味です。 (2年ごとにパワーがさがる(笑)) 旦那さんがバラの花を買ってきてくれました。 元気を出そう! 「讃歌」(篠田節子 著)を読みました。 文庫本はこちら。 ↓ 久しぶりに篠田ワールドに帰ってきました。 2004年9月16日~2005年4月16日まで朝日新聞に連載された 小説です。 主人公の小野(男性)はテレビ番組(主に報道やドキュメンタリー) 制作会社の東経映像に勤めるディレクター。 仕事を通じて知り合った、ミカエルレコード(クラシック音楽専門) の社長、熊谷の誘いで訪れたコンサートで ヴィオラ奏者柳原園子…
女性の皆さん、ご友人はいますか? 私は引っ越しの多い半生だったため、友だちはほぼいません。 性格によるものなのか、それをあまり寂しいとも思わず日々を過ごしています。 今日は、ある小説をご紹介しつつ、女の友情について書いてみたいと思います。 篠田節子『天窓のある家』 女の友情が成立するとすれば 篠田節子『天窓のある家』 篠田節子氏といえば『女たちのジハード』が頭に浮かぶ人も少なくないかもしれませんね。 私も若かりし頃、夢中になって読みました。 篠田節子氏の作品は、それ以降あまり手にとっていなかったのですが、先日、大学の図書館でふと目に入り借りてみることにしました。 それが、『天窓のある家』という…
聖域 (集英社文庫)作者:篠田節子発売日: 2016/03/04メディア: Kindle版 内容(「BOOK」データベースより)異動先の編集部で、偶然目にした未発表の原稿『聖域』。なぜ途中で終わっているのか。なぜこんなに力のある作家が世に出ていないのか。過去を辿っていくと、この原稿に関わったものは、みな破滅の道へと進んでいる。口々に警告されるが、でも続きを読みたい、結末を知りたい。憑かれたように実藤は、失踪した作家、水名川泉を追い求め東北の地へ。そこで彼が触れたものは。 やり残した仕事に未練を持ったまま、編集者・実藤が辞令をもって異動させられたのは斜陽の文芸雑誌。 もとは月刊であったのが、発行…
この作品の問題人物は、開業医の妻です。年齢は60歳前。重篤な糖尿病患者です。しかし、食事制限は拒否しています。甘いものを次から次へと食べます。むしろ過食症とでもいえそうな描写です。娘・松浦慧子は独身で36、7歳の設定です。「父」は地元の名士で、足裏先生と慕われています。妻は夫の地元のロータリークラブなどの対外的な妻としての役割も一切、拒否しています。そのため、慧子が「松浦家のファーストレディ」として父親を支えています。主人公は慧子です。 母は地方から東京の開業医に嫁いできて、祖父母や医院スタッフから見下されながら必死に、医療事務で夫を支えてきたとしています。慧子は幼いころから母親から何度も「み…
この頃から飲酒量を手帳に記録するようになりました。 大体、週1~2回飲み会に参加し、毎回、ビールジョッキ5~7杯と焼酎2杯くらいを飲んでいました。そして週3回程、家で缶ビール1~2本、週二日は休肝日、という感じです。 この頃からでも真面目に節酒に努めていたら、今の服薬は無かったかも知れません。後悔先に立たずですが、後悔せずにはいられません。2016年に読んだ本 一言ですが、感想を書くようになりました。 1 消滅 VANISHING POINT (上) (幻冬舎文庫) (恩田陸) 消滅 VANISHING POINT (下) (幻冬舎文庫) ☆書きながら、作者も楽しかっただろうなと思う。 意外と…
毎週日曜日は、この一週間に書評に取り上げられた本を紹介しています。(書評の内容については各誌をご覧ください。) 今週の書評本 ◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数タイトル 著者 出版社 税込価格 書評掲載回数(2回以上のもの) ◆朝日新聞: 5/7 朝刊 23 冊 古寺巡 和辻哲郎 ちくま学芸文庫 1,320死者の書 折口信夫 角川ソフィア文庫 1,012火定 澤田瞳子 PHP文芸文庫 968鹿男あをによし 万城目学 幻冬舎文庫 755ランボー怒りの改新(「満月と近鉄」所収) 前野ひろみち 角川文庫 704橋のない川(一) 住井すゑ 新潮文庫 1,045言語学バーリ・トゥード Round 1…
1. 眠りの航路(呉明益)ウー・ミンイー 不思議な睡眠障害の治療のために日本を訪れる主人公は、著者の分身です。彼は生涯寡黙だった父親が語ることのなかった過去を追体験していくことになります。それは太平洋戦争末期に少年工として日本に渡った父親の体験は、戦後の台湾では長らく語られることなく歴史の裏側に隠されていた「失われた世代」の物語でした。「祖国喪失」は普遍的なテーマですが、旧植民地の人々への責任という視点から本書を読むことができるのは日本人だけなのです。 2.ウォーターダンサー(タナハシ・コーツ) 19世紀アメリカにおいて奴隷制が認められていた南部諸州から北部自由州へ黒人奴隷たちが脱出することを…
篠田節子「美神解体」の登場人物 篠田節子「美神解体」のあらすじ 篠田節子「美神解体」の感想 まとめ 篠田節子「美神解体」の登場人物 篠田節子著「美神解体」は、1995年8月に角川ホラー文庫から発売された小説。 全227ページ。 巻末の解説は三橋暁氏。 ※1994年2月号「小説王」に掲載されたものに加筆修正とのこと。 この本、美容室の待ち時間に読もうと思って選んだ本です。 文庫本は、持ち運びに便利なので。 飛び込みで入ったのでちょっと待ちましたが、おかげで施術を終えて帰る頃にはあらかた読み終えていました。(続きが気になり、買い物を中止して急いで帰る始末。) 主な登場人物は、主人公の麗子と平田一向…
物価の高騰、賃金のカット。約5000人の市民が抗議に押しかけたが‥‥。 4月13日(水)晴れ。暑い。 この数日、夏のような暑さが続いている。昨年はなんとか動いてくれたエアコンをつけてみたが作動しない。大家さんに相談して、修理するか、買い替えなければ。 問題は、修理するにしても買い換えるにしても、ひとがはいれるように部屋を掃除しなければならないこと。 妻に連絡したら、今週の土曜日に掃除にいく、という。 ゴミ屋敷ほどではないが、まったくちがうともいいきれない(笑)。うまく片付くだろうか? ★ ロシア映画『親愛なる同志たちへ』(アンドレイ・コンチャロフスキー監督)を見に新宿へいく。劇場は、「新宿武蔵…
毎週日曜日は、この一週間に書評に取り上げられた本を紹介しています。(書評の内容については各誌をご覧ください。) 今週の書評本 ◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数タイトル 著者 出版社 税込価格 書評掲載回数(2回以上のもの) ◆週刊朝日「週刊図書館」: 4/22 号 6 冊 京都文学小景 物語の生まれた街角で 大石直紀 光文社文庫 748黛家の兄弟 砂原浩太朗 講談社 1,980 ④希望とは何か オプティミズムぬきで語る テリー・イーグルトン 岩波書店 3,300「トランプ信者」潜入一年 私の目の前で「民主主義」が死んだ 横田増生 小学館 2,200 ②肝臓のはなし 基礎知識から病への対処…
篠田節子「贋作師」の登場人物 篠田節子「贋作師」のあらすじ 篠田節子「贋作師」の感想 まとめ 篠田節子「贋作師」の登場人物 篠田節子著「贋作師」は、1996年1月に講談社文庫から発売された小説。 全360ページ。 ※講談社ノベルスとして1991年に刊行された作品を、加筆修正したとのこと。 巻末の解説は長谷部史親氏。 芸術の世界はよく分からないけれど、興味深く読み進めることが出来ました。 そして、随分昔に発表された作品のようだけれど色あせない面白さ! では、主な登場人物の紹介です。 栗本成美 修復家。 阿佐村慧 成美の美大時代の友人。 高岡荘三郎 画家。 雅代 高岡の元妻。 大沢芳子 高岡の姪。…
篠田節子「女たちのジハード」の登場人物 篠田節子「女たちのジハード」のあらすじ 篠田節子「女たちのジハード」の感想 まとめ 篠田節子「女たちのジハード」の登場人物 篠田節子著「女たちのジハード」は、2000年1月に集英社文庫から発売された小説。 全522ページ。 ※単行本の刊行は1997年1月。 巻末の解説は、田辺聖子氏。 第117回、直木賞受賞作品です。 主な登場人物は、保険会社に勤務する5人のOL。 年長者の斉藤康子は入社して12年、地味に生活してきた。そして、気付けば30代。みどりは、5人の中で唯一の既婚者。 三田村リサは結婚願望が強く、気が利く23歳。 同い年の浅沼紗織は、ハッキリと物…
竹内栖鳳 水墨風景画にみる画境作者:藤木 晶子思文閣出版Amazon東アジアV(元・明・清) (アジア仏教美術論集)中央公論美術出版Amazonエドワード・ホッパー作品集作者:江崎聡子東京美術Amazonファンシー・ピクチャーのゆくえ:英国における「かわいい」美術の誕生と展開作者:佐藤 直樹中央公論美術出版Amazonイラストレーションファイル2022下巻玄光社Amazonイラストレーションファイル2022上巻玄光社Amazon映画の不良性感度 (小学館新書 な 22-1)作者:内藤 誠小学館AmazonProcreateビギナーズガイド iPadで描くキャラクターイラスト作者:3DTotal…
ビッグコミックオリジナルれんさい漫画『前科者』に出て来たので読みました。カバー装画 九鬼匡規 画集『あやしの繪姿』(アトリエサード刊)より デザイン 新潮社装幀室 英題はいつもどおりグーグル翻訳。中文訳にすると、《吃公主的故事》になります。スンナリ二大言語に変換出来るので、意外とよくあることなのかもしれません。 姫君を喰う話―宇能鴻一郎傑作短編集―(新潮文庫) 作者:宇能鴻一郎 新潮社 Amazon 宇能鴻一郎が「純文学業界」で活動していた時期と、女性一人称文体の官能小説で一世を風靡した時期の間には十年の開きがあり、その間に本書に収録されたような傑作群がある。/そもそもがデビュー作「光りの飢え…
篠田節子「インドクリスタル」の登場人物 篠田節子「インドクリスタル」のあらすじ 篠田節子「インドクリスタル」の感想 まとめ 篠田節子「インドクリスタル」の登場人物 篠田節子著「インドクリスタル」は、2014年12月に角川書店から発売された長編小説。 全541ページ。 初出は「小説 野性時代」2012年1月号~2014年4月号。 分厚い本だし、読み終えるまでに時間がかかりそう、と気合を入れて読み始めました。 しかし、読み出したらあっという間に読み終えてしまいました。とっても面白かったのでご紹介。 では、主な登場人物の紹介から。 藤岡 「山峡ドルジェ」の社長。主人公。 徳永 「狭間通信科学」の社員…