作家。1955年東京都生まれ。東京学芸大学卒業。八王子市役所に勤務。福祉事務所、教育委員会、 図書館などの業務を経て、1990年『絹の変容』で小説すばる新人賞受賞し、作家デビュー。 代表作は『女たちのジハード』(第117回直木賞受賞)、『ゴサインタン−神の座−』(第10回山本周五郎賞受賞)など。 2004年9月から、朝日新聞朝刊で「讃歌」連載中。
篠田節子 著『ドゥルガーの島』の紹介。 ニッポン放送あなたとハッピー!2023年9月14日放送分 新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナー紹介した本と、お話をざっくりまとめて載せていきます。 番組はこちら!radikoでも聴けますよ! 毎回、話題の本が登場!さぁ、今週はどんな本と出合えるでしょうか?早速見て行きましょう。 ニッポン放送あなたとハッピー!2023年9月14日放送分 ドゥルガーの島:篠田節子 内容 放送内容 篠田節子プロフィール 感想 ドゥルガーの島:篠田節子 ドゥルガーの島 作者:篠田節子 新潮社 Amazon 内容 大手ゼネコン勤務の加茂川一正は、インドネシアの小島で海底に聳え…
お母様の介護が大変な時、自身ががんになったのにとても明るい筆者に逆にこちらが励まされました。
怪談というのは、聞いている人の感情に訴えかける、古来のエンターテインメントであり、語りの力が影響するものだろう。 百物語とは怪談を持ち寄り、一話話す毎に蝋燭を一本づゝ消していき、やがて百本目が消えたとき怪異が出現する、という。 都内某所と伏せられているが、根津辺りの古い建物(旅館?料理屋?)にて開催されたようだ。 怪談の怖さには、因果応報の考え方が深く染み込んでいる。 もちろんそれが全てではないが、然るべき因果によって、恐ろしいことが引き起こされる。 理由もなく、不条理なことは起きない。(例外はある) そこは底知れぬ夜の世界ではなく、因果に縛られた昼の世界の延長なのだ。 というか、昼の世界の延…
「薄暮」は2009年7月日本経済新聞社より出版された。のち改題されて「沈黙の画布」2012年8月新潮文庫に収められる。 ミステリー小説である。 農村で絵を描き続けた無名の画家が、死後、幾つかの偶然を経て知名度を上げていくお話だ。そこに画家の妻の承認欲求と、絵を所有する郷土の小金持ち達の欲、本物と偽物を織り交ぜて売買する画商の欲が、物語をミステリーにさせている。 美術出版社の事情、絵画取引の事情がよく調べられて書かれている。それが小説に臨場感を与えている。 読み始めた時に予想したことは、郷土の小金持ち達が、幻想の画家を皆で作り上げ、各自が持つ、その画家が描いたという嘘の絵の値段を吊り上げるために…
最近、じわりじわりと物価や光熱費が上がっている気がいたします、と言うか、世界的にも実際に上がっていますね。結局は、エネルギーの問題なのでしょうか?海の向こうの争いは何とかならないものだろうかと思います。 避難している市民への支援とかは勿論、大切なものではあるけれど、武器の調達とかになると、それは戦争を長引かせるものではないか?と疑問を持ってしまいます。重要なことはこの戦争を早く終わらせることだと思うのだけど・・・とご主人様は思っているようです。 今日は雨模様。そんな時は家で静かに本を読むか、音楽を聴くか、がいいですね。 さて、久しぶりにご主人様の本便りです。最近、作家別に読んでいるようです。 …
今日でゴールデンウィークも終わり。明日からようやく5月の日常が始まるな~と言う感じがしています。まとまったお休みが長かったせいか、弛緩したものをどう引き締めれば良いのか分からなくなっています。^^; ふたり展の準備も「この辺りでいい加減区切りをつけねば」とは思うのですが、なかなか手を引くことができない往生際の悪い自分がいます。展示が終わったら燃え尽きてしまいそうで怖い~^^; この連休は、あちこち探し求めていた「中村苑子」の句集が手元にやって来たので読んだり、大好きな篠田節子さんの小説を読んだりもしていました。 地元の図書館にはなくて、都内の他の自治体から取り寄せてもらったのです。 www-s…
篠田節子 「鏡の背面」コミュニティで薦められていたので読んでみました。 何らかの依存症によって生活が成り立たなくなった女性たちが支えあって暮らす施設で火災が発生し、施設のリーダーの女性が死亡した。皆から慕われていた彼女であったが、遺体を調べた警察から別人であると報告される。しかも遺体と一致した人物は過去に殺人事件の容疑者となっていたため、施設の女性たちは困惑し始める。過去に彼女を取材した記者と共に成り代わりの真相を探るというお話。 依存症の女性たちを描いたミステリーとなります。本作は私には合いませんでした。理由は膨大なページ数のわりに脇道の話の描写にページを割きすぎているからです。本作は600…
久々の読書。 篠田節子作『田舎のポルシェ』。 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a; b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript ||c.scripts[c.scripts.length-2];(b[a].q=b[a].q||[]).push(arguments)}; c.getElementById(a)||(d=c.createElement(f),d.src=g, d.id=a,e=c.getElementsByTagName("body")[…
昨日、彼の”本の天国”から早々に引き上げてでも、わたしが続きを読みたかった小説、それは篠田節子の『失われた岬』でした。 失われた岬 (角川書店単行本) 作者:篠田 節子 KADOKAWA Amazon 久しぶりに、現実生活がそぞろで手につかなくなるほどハマった小説です。 この本の帯には、 ”人が人であるとはどういうことなのか” というフレーズが綴られているのですが、その問題提起が何しろ、大きすぎて、深すぎて、今でもひたすらそれについて悶々と考え続けています。 ミステリー小説のため、ネタバレしないよう、なるべく抽象的な感想にしたいなあと思うのですが、この小説を読んでいるわたしの脳裡に絶えず浮かん…
1日に誕生日を迎えました。 偶数の年になってしまったのでちょっとパワーが下がり気味です。 (2年ごとにパワーがさがる(笑)) 旦那さんがバラの花を買ってきてくれました。 元気を出そう! 「讃歌」(篠田節子 著)を読みました。 文庫本はこちら。 ↓ 久しぶりに篠田ワールドに帰ってきました。 2004年9月16日~2005年4月16日まで朝日新聞に連載された 小説です。 主人公の小野(男性)はテレビ番組(主に報道やドキュメンタリー) 制作会社の東経映像に勤めるディレクター。 仕事を通じて知り合った、ミカエルレコード(クラシック音楽専門) の社長、熊谷の誘いで訪れたコンサートで ヴィオラ奏者柳原園子…
現在歩数2886歩 昨日「義経」読み終わった。 何か最後らへん司馬遼太郎書くの飽きてなかった?笑 頼朝の奥州征伐あたりを楽しみにして読んでいたんだが、まったく書かれてなかった。 一文で流された。 「鎌倉殿の13人」でも合戦自体は描かれなくて、それを楽しみにしてたんだが・・・。 まあアレ事態は義経が死んだあとの話だから省かれるのは当然か。 次これ読む 多分最新作か? 篠田節子、結構好きでちょくちょく読む。 特に父親が買って読む。 ただ父親曰く、「あんまり面白くなかった。前のやつのがよかった」 前のやつこと、「失われた岬」 これも面白かったが、 俺はこれより 「竜と流木」 「夏の災厄」 このへんの…
本の感想「ドゥルガーの島」篠田節子(新潮社) 趣味でダイビングをする主人公はインドネシアの小さな島で水中遺跡と思われる構造物を見つける。ゼネコンの社員として同国の遺跡の修復に関わった経験があり建築物を見る目は素人ではない。しかし、遺跡の専門家ではないので、本物の遺跡なのか自然の創り出した地形なのかは断定できない。そこで考古学者と文化人類学者の協力を得て現地を再訪する。その島は火山島で古い因習が残り、呪術者が集落の有力者でもある。様々な禁忌や不思議な風習もあり調査はスムーズには進まない。また、火山活動も活発化して当局からは退去の勧告も出される。 主人公の大望は遺跡が本物として認められて適正に保存…
毎週日曜日は、この一週間(9/11~9/17)に週刊誌などの書評に取り上げられた旬の本を紹介しています。書評内容については各誌・HPをご覧ください。 今週の書評本 *表示凡例◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数書籍タイトル 著者 出版社 税込価格 書評掲載回数(2回以上のもの) ◆サンデー毎日「遠回りの読書」: 9/24・10/1 号 2 冊アメリカン・マスターピース 準古典篇 (柴田元幸翻訳叢書) 柴田元幸 スイッチ・パッブリッシング 2,640女性画家たちと戦争 吉良智子 平凡社 3,300 ◆女性自身「今週の本」: 9/26・10/3 号 4 冊ドゥルガーの島 篠田節子 新潮社 2,4…
8月14日(月) まだまだ『違国日記』の最終巻について考えているし、傷つき続けている。私はきっと、槙生が朝にすごくわかりやすい愛情をあげる場面が見たかったんだと思う。それこそ私が3歳の娘に対してしているように、「大好き」と言いながらぎゅっと抱きしめてあげてほしかった。古臭くってつまらない愛のシーンが見たかった。言葉なんて足りなくていいから、自分の言葉じゃなくていいから、朝が言ってほしい「あいしてる」をちゃんと言ってあげて、そんで抱きしめてやってくれよと思った。やっぱさ〜〜、私がこの漫画の最終巻で一番感情移入したのは朝のお母さんだから「私の娘にこれでもかというくらい愛情と安心をくれてやってくれ〜…
今年読んだ本で、まだブログに書いていなかったものをまとめて書き記しておきます。 『騎士団長殺し』(村上春樹) 最新刊を読む前にと、積読になっていた2017年の長編を読む。第1部『顕れるイデア編』、第2部『遷ろうメタファー編』のハードカバー2冊の大長編。 第1部には、妻に去られた主人公、地下に潜る、闇を抱えた友人、異界からのメッセンジャー、主人公を導く少女等々、お馴染みのモチーフが並ぶ。ここからどう飛躍するのだろうと思いつつ第2部へ。読後の正直な感想は、これは『ねじまき鳥』のライト版みたいだなあというものだった。作家は同じ物語、同じモチーフを語り続けるものだけど、さすがにこれは物足りないなと思っ…
覚醒剤をやって、覚醒剤をやめれなくて、覚醒剤をやめなくて、覚醒剤をやめたくて、覚醒剤をやりたくて…ボクはここにいる。 拗れてますね。こんな風にごちゃごちゃしてるやつよりも、「やめるつもりはいっさいない」と言い切ってる者の方が案外いい顔をしている。 これリアルな話。「やめてます」よりも「やめません」の方が言葉としても圧倒的に力はある。「使ってます」なんて言えば確実に皆が振り返るしね。ただし「やめない」って宣言してるやつの周りには、使ってる人間以外、人がよりつかないのも現実。 注目はされるけど、避けられる微妙な存在。 「やめようと思っている」と言っといた方が人は避けない。 っていうのもあって、とり…
なぜ自分がケアに拘るかと言えば親子関係にあったと思われます。 以前ベストセラーになった篠田節子の『長女たち』(新潮社)のようにです。違ったのはあまり豊かではない地方の教師の家庭で末っ子で育ったことです。 www.shinchosha.co.jp 母の扱いが難しかったので、兄姉は母の老年期を介護するのを諦めたので引き受けることになった訳です。当時は介護サービスが始まったばかりの頃でした。介護は10年程続き後半は大腿骨骨折で寝たきりになり、施設に入ってもらったのです。私と異なって他人の中で暮らすことに抵抗なかったので助かりました。 その後、主人が遺言執行者になったので、義理の独り身の弟の終末期と埋…
篠田節子 ☆☆☆★ 角川ホラー文庫顔が醜いというコンプレックスから、マネキンのような徹底した整形をした主人公。その結果、逆に敬遠せれるようになったのだが、とあるデザイナーに惹かれ、彼の別荘を訪れる。妙にそっけない彼には、地下に秘密を隠していた……。 ホラー小説としてはよくある設定だが、ホラー映画でいうところの「アタック」はなかなか来ず、「なんだ猫か」的な外しが多い。 だかそこは小説的センスのある篠田節子、ホラー文庫なら定番の展開であっても、脚本的な描写にとどまらず、しっかり修辞していて、読ませる文章だ。 予想とはちょっとだけ違う結末で、小説としても、ホラーとしても、女流文学としても、トー…
8/02 首藤瓜於「アガタ」講談社/ISBN: 9784065322017*1 8/02 東亮太「夜行奇談」KADOKAWA/ISBN: 9784041138038*2 8/02 ファビアン・ニシーザ「郊外の探偵たち」ハヤカワ・ミステリ/ISBN: 9784150019945*3 8/02 ジョン・スコルジー「怪獣保護協会」早川書房/ISBN: 9784152102591*4 8/02 アンヌ・ベレスト「ポストカード」早川書房/ISBN: 9784152102607*5 8/02トルーマン・カポーティ 村上春樹/翻訳「遠い声、遠い部屋」新潮社/ISBN: 9784105014094*6 8/0…
『見知らぬ私』 綾辻行人、鎌田敏夫、鷺沢萠、篠田節子、清水義範、高橋克彦、松本侑子、森真沙子/1994年/230ページ 私は誰? まだ知らぬ私の扉が、ゆっくりと開かれていく…。人間にとってもっとも不思議な自分自身。その胸の奥底を揺さぶり、うち震わす、本格ホラー・アンソロジー。単行本未収録。 (Amazon解説文より) 角川ホラー文庫初期のアンソロジーではよくあることだが、別段タイトルの「見知らぬ私」がテーマというわけではなく、上記の解説文も内容とはほぼ無関係。「野生時代」誌掲載の短編が集められており、各作品には異なるイラストレーターの挿絵が付いているが、個人的には少々蛇足な気もした。今現在でも…
・五十嵐貴久・ ・三浦しをん・ ・誉田哲也・ ・井上靖・ ・横山秀夫・ ・J.D.サリンジャー・ ・大江健三郎・ ・佐伯泰英・ ・内田康夫・ ・道尾秀介・ ・村田沙耶香・ ・辻仁成・ ・成田良悟・ ・鎌池和馬・ ・三木一馬・ ・住井すゑ・ ・柚月裕子・ ・片岡義男・ ・景山民夫・ ・藤原伊織・ ・瀬名秀明・ ・内田百閒・ ・ホルヘ・ルイス・ボルヘス・ ・有栖川有栖・ ・鈴木光司・ ・柴田錬三郎・ ・池澤夏樹・ ・生島治郎・ ・宮下奈都・ ・森絵都・ ・荻原規子・ ・あさのあつこ・ ・石田衣良・ ・川上弘美・ 「その他作家」で個別化できるほど情報が集まっていない小説家が影響を受けた・好きな映…
『セカンドチャンス』篠田節子 ー50を過ぎても、敗者復活大逆転! 主人公の麻里は51歳独身。義理堅くいろいろな人からお願いされたら断れずに自分を犠牲にしてきた人生。20年母の介護をして看取ったところです。婚期も逃し中年太りから生活習慣病になって病院で警告をうけます。そんな主人公が病院のススメでスイミングに通うことになった。いろいろな邪魔が入りながらもなんとかスイミングを続けていくうちに、生活習慣病も治り健康な体になりました。そしてとうとうスイミングの仲間たちとマスターズの男女混合リレーに出場することになりました。 スイミングのレッスンシーンが多くその部分は退屈に感じましたが、クライマックスの混…