小説家。ミステリ作家。男性。金沢大学文学部卒業。 座右の銘は、『性格を持たないとき、人はたしかに方法を身につけなければならない』
1978年 岐阜県生まれ。 2001年 『氷菓』で第5回角川学園小説大賞奨励賞を受賞し,角川スニーカー文庫からデビュー。 2011年 『折れた竜骨』で第64回日本推理作家協会賞を受賞。
*1:当初は角川《スニーカー・ミステリ倶楽部》
*2:当初は角川《スニーカー・ミステリ倶楽部》
直木賞作家・米澤穂信さんの青春ミステリ最新作、『栞と嘘の季節』。 あの人気シリーズ〈図書委員〉の続編で、前作『本と鍵の季節』からの登場人物が再び図書室に帰ってきたみたいで、それだけで胸がキュンとする。 図書室で見つけた“毒の栞”って…? 舞台は放課後の図書室。 返却本に挟まっていたのは、小さな押し花の栞だけど――その花は猛毒“トリカブト”だった。 そこから始まる、堀川と松倉の二人の調査。 「その栞は自分のものだ」と嘘をついて近づく瀬野という女子高生も加わって、謎はどんどん深まっていく。 シリーズ感と“図書委員”らしさが◎ 前作キャラが登場する安心感と親近感 図書委員の“本と鍵の季節”感が自然に…
本記事では米澤穂信さんの小説『インシテミル』を紹介します。 インシテミル あらすじ 登場人物 ネタバレなしの感想 ネタバレありの感想 インシテミル 著者:米澤穂信 出版社:文藝春秋社 ページ数:528ページ 読了日:2025年5月23日 満足度:★★★★☆ 米澤穂信さんの『インシテミル』。 『インシテミル 七日間のデス・ゲーム』というタイトルで映画化されている。 あらすじ 「ある人文科学的実験の被験者」になるだけで、時給十一万二千円。 期間は七日間で、二十四時間ずっとモニタリングされているということ。 破格の仕事に応募した年齢も性別も様々な十二人の男女。 しかしその実験内容は、 より多くの報酬…
今邑彩『時鍾館の殺人』 今日は仕事休みだったが、梅雨空で外出する気にもならず。というわけで、今日は読書の話題。ミステリー編で、最近読んだ3冊の感想を。 1冊目は今邑彩の『時鍾館の殺人』。初めて読む作家の作品だったが、ネットでミステリー短編集のお勧めの中に出てきたので新規開拓のつもりで読んでみた。当たりだった。もう30年ほど前の携帯電話もない頃の作品なので、電話の留守番電話のメッセージが効果的に使われるなど、なつかしさを感じるところもあった。 短編が6編収録されていて、どれもよかった。作風としては、トリック重視のいわゆる本格派の作家だが、プロットがよくできていて、読んでいて話の中にすっと入ってい…
2021年10月末から始めた「読書メーターhttps://bookmeter.com/」での読書の記録。 先月、5月の読書メーター」でのまとめを備忘録としてコピペ 2025年5月の読書メーター読んだ本の数:2冊読んだページ数:826ページ ■満願米澤穂信は「黒牢城」続き3冊目? 「夜警」「死人宿」「拓榴」「万灯」「関守」「満願」の6話からなる短編集。「夜警」はなるほど思ったがその後薄暗く不気味な話が続き、この感じは苦手かもしれん。ミステリーというよりてホラーだなと。苦手な感じでも文章が上手いかはらかな、読ませられる感じで読み終わった。「万灯」が物語りとしては比較医的好みで面白く感じたが、他の話…
米澤穂信は、人気が高いミステリ作家の一人だ。 日常の謎を描いたミステリや、『折れた竜骨』といった特殊設定ミステリ、デスゲームを描いた『インシテミル』などその作風は幅広い。米澤穂信は色んな文学賞を総なめにしており、『満願』は山本周五郎賞を受賞し、長編『王とサーカス』と共にミステリランキングで史上初の2年連続3冠を達成。さらに、戦国時代を舞台とした歴史ミステリ『黒牢城』では直木賞および山田風太郎賞を受賞し、国内4大ミステリランキングで史上初の4冠という快挙を成し遂げている。 そんな米澤穂信作品だが、古典部シリーズなど人気のあるシリーズ作品が多い。古典部シリーズと並んで、米澤穂信の人気シリーズなのが…
米澤穂信は、人気が高いミステリ作家の一人だ。 日常の謎を描いたミステリや、『折れた竜骨』といった特殊設定ミステリ、デスゲームを描いた『インシテミル』などその作風は幅広い。 米澤穂信作品には、小市民シリーズや古典部シリーズなど人気のあるシリーズ作品が多い。特に高校の古典部を舞台とした日常の謎を描いた「古典部シリーズ」は非常に人気が高い。 この記事では、米澤穂信の「古典部シリーズ」の概要と読む順番について紹介したい。 古典部シリーズとは? 「古典部」シリーズ作品一覧と刊行順 ①氷菓 ②愚者のエンドロール ③クドリャフカの順番 ④遠まわりする雛 ⑤ふたりの距離の概算 ⑥いまさら翼といわれても 番外編…
群馬県警の葛(かつら)警部は、寡黙で冷静、その捜査能力は折り紙つき。 いぶし銀の面白さで、「2024年 このミステリーがすごい!」をはじめとするミステリー賞3冠に輝いた、可燃物/米澤穂信の感想を書きました。 可燃物 (文春e-book) var today = new Date(); var day = today.getDate(); if( day == 5 || day == 10 || day == 15 || day == 20 || day == 25 || day == 30 ){ document.write('★5と0のつく日は楽天P4倍');} 楽天市場で見る var to…
米澤穂信「冬期限定ボンボンショコラ事件」を読んだ ちょっとした読書感想文でも書いてみようと思う.私は現在大学院で研究をしていて,絶賛論文作成中にある. 文章を推敲している段階なのだが,なかなか手応えを感じれることがない.そこで,おそらく読む力をもう少しつければいいのではないかと考えた. 宇佐美寛著「新版 論理的思考 論説文の読み書きにおいて」では,読書を楽しみ,好きな本・面白いと思う本をひたすら読むことが重要と述べられていた.そして,本を読みながら時々文の論理構成を意識してみたり,「自分だったらどうかくか」などと考えてみることで,客観的に読む力がつくと主張されている. そんなわけで,かねてより…
前に米澤穂信の『満願』を読んでから、意味が分かるとゾクッとするミステリーを時々読みたくなるようになったので、再び米澤穂信の作品を手に取った。 儚い羊たちの祝宴(新潮文庫) 作者:米澤 穂信 新潮社 Amazon 名門家の令嬢たちの集う『バベルの会』をゆるいつながりとした5つのミステリー短編集。 1. 身内に不幸がありまして 地方の名門家、丹山家に使用人として雇われた里村夕日の手記によって物語は始まる。崇拝に近いほど慕う吹子お嬢様との秘密の共有、丹山家のほの暗い過去と毎年身内が亡くなる悲劇がつづられているが、犯人とその動機は最後の5行に集約されている。 2. 北の館の罪人 紡績業から製薬会社に転…
人気のある作家さんとして注目していましたが、しっかり向き合って読んだのが2度目です。2023年の『可燃物』もなかなかの力作でした。でも、僕はこちらの『黒牢城』の方が、数十倍面白かったですね。史実に忠実なのかは別議論として、面白かったです。2日ほどかかって読み終えたのですが、読了感も抜群です。登場人物が多いので、付箋を打ったり、書き付けながら読むことをおすすめします。主人公:村重の側近については、遡って読み返したりして大変でした。まあ、最後まで読めばわかるんですけどね。ミステリーと歴史小説をちゃんと両立させています。僕は、織田信長がどうしてここまで殺戮を繰り返さなくてはならなかったのかを、この本…