1932年、日蓮宗僧侶の井上日召を盟主とした集団「血盟団」が起こしたテロ事件。 「一人一殺」をキャッチフレーズに政財界の大物22人を暗殺しようと目論み、2月9日に井上準之助前大蔵大臣、3月5日に三井合名理事長の団琢磨を相次いで殺害したが、計画半ばで警察に関係者14人が逮捕された。日召と殺害の実行犯二人に無期懲役判決が言い渡されている。
大洗町の幕末と明治の博物館の隣に、護国寺がある。 井上日召が住職をしていた。橘孝三郎らと共に、此処から血盟団事件、五・一五事件が起こる。wikiを見れば、彼らは、大洗組とも水戸組とも茨城組とも言われたとある。 博物館敷地の護国寺側に藤田東湖の大きな像がある。木々に囲まれてしまって見過ごしてしまいがちである。 幕末と明治の博物館は元は常陽記念館と言った。土佐藩出身の元勲、宮内大臣も勤めた田中光顕が、維新への水戸藩の貢献を顕彰するため、旧水戸藩領での記念館の設立に尽力したものである。 博物館の前には田中光顕の像が建っている。 田中光顕の叔父は那須信吾、吉田東洋を暗殺した人物。後藤象二郎の叔父が吉田…
元日本赤軍最高幹部 重信房子(76)の系譜は歴史的にかなり重いものがある。 日本赤軍という矯激なユートピアンたちの集団。地上に平等をもたらそうとした理想主義が彼らを突き動かしていた。 今となってみれば、社会主義国はどこもディストピアばかり。彼らの赤色テロもただの暴力装置でしかなかったことになる。 ja.wikipedia.org それにしても、重信氏の家も宿命的なものが宿っている。昭和初期の暗黒時代の象徴的事件、血盟団事件と関わりがあった父親、そして、彼女の娘は頭山満の子孫の保護を受けたとある。 この人の家系には、連綿と反骨の血脈が受け継がれていたのであろう。 ja.wikipedia.org…
※2014年4月17日のYahoo!ブログを再掲。 ↓↓↓ 天才と異才の日本科学史(感想文14-01)で初めて知った血盟団事件のこと。知りたいと思い、本書に辿り着いた。 高橋是清-日本のケインズ その生涯と思想(感想文13-29)で記されていたように1932~36年は暗殺政治の時代だった。 1932年2-3月:血盟団事件(井上準之助、団琢磨を殺害) 1932年5月:515事件(犬養毅を殺害) 1936年2月:226事件(斎藤實、高橋是清、渡辺錠太郎を殺害) 515事件と226事件は教科書に載っているし、事件の名前に数字がついていてインパクトがあるということで知ってはいたが、その前に血盟団事件が…