来年から新しいNISAが始まる。内容が拡充されたことで注目され、資産運用への機運が高まっている。 岸田政権は資産所得倍増を掲げ、預金に偏った個人の資産構成を変化させて資本市場に資金を回し、経済を活性化させることを狙っている。 方向性としてはいいし、至極まともだと思う。だが、実は裏のメッセージも潜んでいるのではないかと私は思っている。 すなわち、将来の年金など社会保障が行き詰まることを想定しているのではないかということだ。社会保障で国民の面倒を見ることができなくなるので、あとは自分で資産を運用してなんとかしてくださいというわけだ。そのために税制面では優遇してそちらへ誘導するのだ。 老後資金2,0…