酒井一貴の写真

昨日の朝は夜明け前に出発したにもかかわらず、 コンタクトレンズを紛失したために、間も無く家に帰ることにした。 ま、それはそれで仕方がない。 お昼前にコンタクトレンズを一新し、 靴下２足とレコードを買って、お昼ご飯を食べ、 太陽の照りつける街を歩くことにする。 気分も乗らない割には食い下がり、一向に帰る気分にもならない。 最低限のことはやってから帰ろうと時間が過ぎていくうちに、 クタクタに疲れる。 15,110歩を歩いて、230枚の写真を撮る。 その中でも傑作が、下の2枚。 何で、これが？ 他人が見ても意味が判らないだろうが、 これを目にした時に、本人は瞬間「これだ！」と思ったのだ。 でも、伝わ…

6月21日午前4時過ぎ。 奥琵琶湖、月出にて撮影。 漠然とした欲求はあるのだけど、 いつも具体的にどうしていいか、判らない。 故郷に車で帰るなら、どこか違う場所に行きたいとは思う。 しかし思いをめぐらしたところで、なんの考えも浮かばない。 とりあえず、気分が落ち込まない場所に行くことにする。 で、水辺の風景。 数年ぶりの月出という集落に向かった。 なんらかの良い写真を撮らなければいけないと頭をひねるのだが、 おおよそ空振りのような写真ばかりを撮ることになる。 結局、お前は何を求めているのかと考えたとて、 なんにも答えは得られない。 ひとまず、一応は、写真が残るのだけど。 ここで、こうやって、こ…

昨日の土曜は朝から雨が降る予報が出ていたから、 午前4時には家を出た。 ていうか、午前1時過ぎには目が覚めてしまい、 あれこれ迷っているうちに退屈に耐えられなくなってしまったのだ。 なんていうのか、この気持ち。 焦り。 不服。 苛立ち。 不甲斐なさ。 言葉では言い尽くせない、この気持ち。 言葉で表したところで、価値も何も生まれないというもどかしさ。 価値ある孤独も一瞬にして、ひっくり返ってしまう。 今の今、自分はどこに行って、 何をすればよいのだろう？ 結局、 外界に出て、 自分の意識との格闘を繰り返す以外に 道は無いのだ。 お地蔵さんに言われているようだ。 「自分だけ救われたいだなんて、あつ…

最近ずっと、僕は写真集というものにピンときてない。 つまり、写真家が作る写真集に。 今は写真集より、レコードが欲しくてたまらない。 ワクワクするから。 もちろん、値段が安い・・ という理由は大きい。 だけど、それだけでもない。 写真集という物体の先が見えてしまったのかもしれない。 なんか、今の写真集は、すべてが大袈裟な感じもするし。 じゃあ、なぜ自分は今も写真を撮っているのか？ 自分が欲しい写真は自分が撮るしかないと思えるからである。 誰かが撮った写真では、自分が満足できない。 ザワザワしたり、ゾクゾクしたりが、できないのだ。 行き着く先が、他人と同じ場所ではないということ。 そんなことを言え…

5月24日、土曜日の朝。 のら猫のポートレート2枚を撮って、出町柳駅に立ったのは午前6時。 ひとまず京阪の特急に乗って、七条で下車。 この先もどうやって写真と関わっていくのか？ 昨日もフラットな姿勢で、ふとしたエアポケットに落ち込み、 相も変わらず、闇雲に写真を撮るだけだったのだけど、 それが良かった。 なんだか一昨日の午後から、ずっと心が苦しいいんだよね。 嘘でもやる気を出して、負けてたまるかで街を歩けば、 また写真に引き込まれていくのだから、ありがたい。 21,888歩を歩いて、516枚の写真を撮る。 左足が痛いのに、とにかく辞めれなかった。 次から次へと、欲求が生まれた。 心が縛られると…

5月6日 5月10日 5月11日 5月17日 5月18日 日曜日 久しぶりに午前5時前に撮影に出る。 この時期、すでに外は明るい。 数年前の今頃は夜が明ける前に家を出てたから、 遅くとも午前4時には撮影に出てた。 ご苦労さんなこった、若い時の僕。 と言っても、50歳過ぎてたけどね。 半信半疑で家を出たが、結果444枚の写真を撮った。 近所しか歩いてないにもかかわらずだ。 つまりは、それほどに光が良かったのだ。 飽きもせずに、何十年とおんなじ所を写真にできるなんて。 すげ〜よ、自分。 昨日見たテレビ。 他人のものさしと、自分のやりたいこと。 あなたは私ではない。 日々、それなりに考えることはある…

樹という存在感が好きである。 以前は見上げる枝に重なった葉っぱが好きだった気がするが、 今は幹そのものに惹かれる。 ・・・写真の話ね。 太くなったり、二つに分かれたり、 その自然な無理の無い成り行きのフォルムに 目を奪われる。 ふと我を振り返ると、 人間の「体付き」も似たものを感じる。 太い、細い、長い、短い。 それは、まあ、人の個性だ。 同じのはずがない。 おまけに人間には、顔がある。 これがなかなか、やっかいだ。 顔はその内面で良くも悪くもなるのかもしれないが、 それも結局、成長の一環。 良い結果だけが、成長とは限らない。 表情の話。 機嫌よく生きられれば、顔も良くなる。 きっと自分を理解…