紀元前666年頃からのお話です。 ネタバレします。 第十九代晋の献公は異民族の驪戎を征伐し驪姫とその妹を捕らえ側室としたのだった。 この物語はその驪姫の陰謀、という話として描かれているが現在の感覚で言えばむしろ復讐譚なのではないだろうか。 まあどちらにしても王たる献公が驪姫にのめりこんでしまったために驪姫が生んだ息子をどうしても後継者にしたくなったことから様々な陰謀が渦巻いていくのである。 献公の八人の子のうち特に三人が家臣たちからも信頼を集めていた。父である献公はこの優秀な三人を排除しようと画策する。 むしろ家臣がこの三人が排除され驪姫の子が後継者になることを怖れ三人の公子たちを守ろうとする…