藍の里の畑 ふっくら畑 春、藍の里の畑「ふっくら畑」にて。 やわらかな陽ざしと、ふわりと香る春の風。 藍の畑では、ふくのんが静かに土を撫でていました。 「…よもぎさん、しそさん、どくだみさん、 …ここが、あたらしいおうちだよ」 ふくのんのそばには、赤い前掛けに宝来鈴をつけたふくりんが、ちょこん。 「和ハーブとは、古の人々の知恵の宝箱じゃな。 お茶にしてよし、お風呂にいれてもよし。ふくふくの香りでございますなぁ…」 そこへやってきたのは、ぴょんぴょん跳ねる野うさぎさん。 「おや、今日もいい香り!ふくのんの畑は、まるでおくすり箱みたいだね!」 ふくのんはにっこりと笑いました。 そしてもうひとつ――…