はじめに申し上げておくけれども、加藤澤男氏(1973年当時の表記は沢男)はアスリートとして「自分との闘い」に挑み続け、克服し、あまたの栄光を掴んだ稀有な人である。あの時代の国民的ヒーローなのだ。オリンピック個人総合種目2連覇の後、「ひき逃げ報道」で一時世間を騒がせたのは事実である(本容疑は不起訴)。その後の競技生活でもさらなるオリンピックメダルを獲得し、体操ニッポンの中心選手として長く活躍した後、競技を引退し研究者・教育者として後進の指導にあたった。(被害者もおり重大な事ではあるけれど)この交通事故が、彼のあまたの栄光を蔑み貶めるとは思わない。むしろそれを人生最大級の試練として闘い続け乗り越え…