アメリカ湾(メキシコ湾)の上をヘリで飛んだ。 なんてことのない、フツーの一日。 天候は曇り。 でも雲を抜けた先は、驚くほどの快晴だった。 真っ白な雲のじゅうたんの上に、深い青の空。 どこまでも澄んでいて、風がまるで音まで洗い流していくようだった。 雲の下まで降りると、隙間から日が差し込んで、 海の上に光の道が伸びていた。 それがあまりに静かで、神秘的だった。 ふと、子どもの頃を思い出した。 雲って触れるものだと思ってた。 ふわふわで、もこもこで、ちゃんと感触があるって。 今ではその中に何があるか、少しは知ってる。 白く包まれる世界の静けさも、 そこから一転して黒く変わる瞬間の怖さも。 真っ白だ…