森の中心へ辿り着くと、そこは木を伐採した平地になっており、様々な草花が植えられている。 「こ、ここは薬草の宝庫じゃないか」 ルマーロの言葉を聞いて、真ん中にある小屋から出てきた着物を着る坊主頭のトレルブが微笑んだ。「ほう、薬草に詳しいようだね」「私はアリデ・ラードで薬草研究を生業としている者で、ルマーロと申します」 ルマーロが答えるとジョウリーを睨んだ。「その傷だらけの男は」 問いかけて、ジョウリーが背中に吊るす長剣に気づいた。「その長剣は、もしやゾーグ」 言いながら手のひらをかざした。 すると、聖剣ゾーグが自ら男の手中に収まった。ジョウリー達、三人が目を丸くして驚いた。「私の唯一の友、ラウリ…