「その盾を貸してくれ」 稽古をしている者の一人から盾を取り上げた。「まず、その木刀で片手で打ち込んでみてくれ」 バシッ、と、軽い音が鳴った。「次は両手で」 パアアアアアアアアアアァン!大きな音が鳴り響く。「違いが分かるかな? 」 全員が首を縦に振り、うなづく。ジョウリーの目に熱がこもる。「じゃあ次は、二人とも盾を持たずに。木刀だけで立ち合ってみようか。俺にも木刀を貸してくれ」 木刀を持って向き合うと、兵士の一人が「ちょっと待ってください」 と、手を出した。「当たるとケガをします」「当たり前だあ!剣なら、斬られたら死ぬんだぞ?両手で構えろ!そして、本気で俺に斬りかかって来い」 憤るジョウリーの言…