有名人という落とし穴に落ちて嵌まって抜け出せなくなる人がいるのは昔からのことだろう。有名人になるためになら、或いはそうした立場を維持するためになら、どんな手段も厭わないという或る面で夢見がちな人々である。SNSが普及した現代においては、この傾向にある人々はさらに増殖し、氾濫し、不要なまでに蔓延り、そうしてさらに安易なものに、つまりチープ化への階梯を上がったというよりかは下った。無念なことに、筆者の母親などもそうしたうちの一人として数えられると思われる。段階・手段はどんなものでも構わない。ただ有名人になりたい。SNSでつかのま注目されるため、或いはその立場を維持するために、我を忘れてしまった人々…