皆さま、まもなく梅雨の時期に入りますね。 空は曇天、足元はぬかるみ、心もどこか重く感じる──そんな日々が続いてまいります。けれども、こうした季節にも、仏の慈悲は静かに息づいております。 梅雨の雨。降り続く雨音に、耳を澄ませてみたことはございますか? 実はこの雨の音、「F分の1のゆらぎ」と呼ばれる性質を持っていると言われます。自然界の音の多く──波の音、風のそよぎ、小川のせせらぎ──そして雨の音もまた、心を穏やかにする「不規則な中の規則性」を含んでいるのです。 この“ゆらぎ”は、人の心拍や呼吸のリズムと調和しやすく、無意識のうちに心を整えてくれる力があるとされています。 仏教でも、**調身・調息…