1945年開始の「紅白音楽試合」を前身として、1951年に開始。白組(男性軍)と紅組(女性軍)に分かれて競い合うという簡単な趣向。日本レコード大賞と並んで大晦日夜の恒例番組となっており、誰が何を歌うのか、審査員には誰が選ばれるのか、小林幸子はどんな衣裳になるのか、大きな関心がよせられる。
以前は、「出場できることが歌手の名誉」と考えられた時期もあったが、近年は視聴率が低下傾向にあり、1999年にアンチ紅白主義として知られている宇多田ヒカルがその出場を打診前に断ったことなどで明らかになった地位の低下が指摘されている。
2000年からは、BSデジタル(2003年からは地上デジタルも)においてデータ放送を使用して投票できる「紅白お茶の間審査員」を採用。
2002年には、脱演歌が図られ、童謡、民謡、クラシックとジャンルからも歌手が選ばれた。
2004年は元チーフプロデューサーの制作費着服により、海老沢会長(当時)の去就にまで発展するなど紅白の番組運営がNHK全体への問題に波及。その為、出直し紅白として真価が問われた。その一環として世論調査の公表も行われた。
2005年は戦後60年にちなみ、視聴者からアンケート調査「スキウタ〜紅白みんなでアンケート〜」で聴きたい曲を募集。より幅広い年代に愛される紅白を掲げる。
ちなみに、2009年までの戦績は、紅組28勝白組32勝。2003年末時点では五分五分だった。2005年から2010年までは白組が連勝するなど、ひいき目な審査には昨今の問題になっている。
NHK紅白歌合戦におけるレギュラー出演者は和田アキ子、TOKIO、ポルノグラフィティである。
紅白の歴史
第51回〜第60回
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- 第51回(2000年) 48.4%と50%台を下回る。これ以降、50%台を維持できず。
- 第52回(2001年) この年のリバイバルヒット曲「明日があるさ」でウルフルズとRe:Japanが共演。
- 第54回(2003年) わずか4分間ではあるが、裏番組に視聴率で負けた。
- 第55回(2004年) 視聴率が40%を下回り、史上最低記録を更新した。
- 第58回(2007年) この回以降、応援合戦とアトラクションを廃止。
- 第60回(2009年) 水樹奈々が声優として初めて出場。
第41回〜第50回
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- 第41回(1990年) 現在の2部構成でやる。この年から常連歌手の持ち歌が増える。このころから50%台をキープする。
- 第49回(1998年) 57.2%と平成では過去最高。
第31回〜第40回
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- 第33回(1982年) 視聴者のリクエストでその年に聞きたい曲を歌う。しかし、69.9%と不調になり、山川静夫の司会は最後となる。
- 第34回(1983年) 白組の司会にNHKの名物アナウンサー・鈴木健二を抜擢。総合司会はタモリと盛り上げを見せる。
- 第35回(1984年) 都はるみが紅白を最後に引退宣言をする。「ミソラ事件」勃発。紅白は78.1%を記録する。
- 第36回(1985年) 森昌子が最後の紅白出演。視聴率66.0%と不調。以後、不調の時代が続く。*1
- 第37回(1986年) 起死回生を図るため、白組の司会に加山雄三が抜擢される。(1988年まで務める)
- 第38回(1987年) 従来の紅白を一新する。シャンソン、童謡と幅を広げる。
- 第40回(1989年) 2部構成での紅白。第1部は、年号が平成になり、昭和を惜しむため、昭和歌謡を中心に送る。第2部は従来どおりのその年のヒット曲中心とする。第1部の出演は、藤山一郎、春日八郎、村田英雄、三波春夫、田端義夫、ペギー葉山、松山恵子、松尾和子、雪村いづみなど。また、都はるみがこの紅白で再出場する。視聴率47.0%と過去最低の水準まで低落。
第21回〜第30回
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- 第21回(1970年) 紅組に美空ひばりが司会を務める
- 第23回(1972年) 前年出場した伊東ゆかり、弘田三枝子、坂本九、舟木一夫などが落選。天地真理、沢田研二、野口五郎らが初出場と新旧の入れ代わりが激しくなった。また、山川静夫も紅白に初出演した。
- 第24回(1973年) この年からNHKホールでの紅白となり、以後紅白はNHKホールで行われる。美空ひばりが実弟の問題でNHKに出られない状況になり、そのあおりで落選する。*2 *3
- 第25回(1974年) 宮田輝が参議院議員となりNHKを退社したため、山川静夫が白組の司会を務める。島倉千代子が最多18回目の出場。1996年まで34回出場したが、1998年に北島三郎が35回目の出場で記録を破るまで最多出場記録を維持した。
- 第29回(1978年) 山口百恵と沢田研二が、演歌以外の歌手としては初めてトリを務める。またニューミュージックの歌手の出場が目立った。
- 第30回(1979年) 紅白30回を記念し、特番を設ける。また、特別ゲストとして藤山一郎・美空ひばりが出演する。
第11回〜第20回
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- 第12回(1961年) 会場が東京宝塚劇場に落ち着く。
- 第13回(1962年) 第1回から出場した歌手がいなくなり、その年を彩る歌手の出演が目立つようになる。また、この年から宮田輝が白組の司会となり、長く親しまれる (紅組の司会は森光子)*4
- 第14回(1963年) 江利チエミが紅白史上初の歌手兼司会で出演する。視聴率は81.4%と最高記録を作る。現存する最古の紅白の映像である。
- 第15回(1964年) この年からカラー放送開始。*5
- 第17回(1966年) 本土返還前の沖縄でも紅白が見られるようになる。
- 第19回(1968年) 初めて総合司会を設けて、3人による司会となる。紅組の司会は水前寺清子、白組の司会は坂本九、総合司会は宮田輝。
- 第20回(1969年) 当時最多の16回出場の江利チエミが落選し、物議をかもす。また、紅白の裏番組でテレビ東京(当時の東京12チャンネル)の懐メロ特番が視聴率11.0%を記録し、圧勝。紅白が69.7%だった。*6
第1回〜第10回
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- 第1回(1951年) 正月のラジオ番組の特番だった(第3回まで続く)
- 第2回(1952年) 松島詩子が直前に交通事故に遭い、代役に越路吹雪を立てた。
- 第4回(1953年) テレビ放送開始とともに会場を使おうとするが、正月で使える会場がなく、やむなく大晦日に開催。これが大晦日の特番の由縁となった。白組の司会は高橋圭三で第12回(1961年)まで務めた。(紅組の司会は水の江滝子)
- 第6回(1955年)・第7回(1956年) 紅組に宮田輝 白組に高橋圭三で放送。視聴者の抗議で第8回(1957年)から紅組は女性が司会に
- 第7回(1956年) 雪村いづみ急病のため、江利チエミが2曲歌うことになる。
- 第8回(1957年) 会場に石原裕次郎が応援に駆けつける。
紅白の初出場者
第1回〜第10回
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- 第1回 二葉あき子、渡辺はま子、藤山一郎、林伊佐緒
- 第4回 江利チエミ
- 第5回 ペギー葉山、美空ひばり、春日八郎
- 第6回 三浦洸一
- 第7回 大津美子、三橋美智也
- 第8回 島倉千代子、松山恵子、フランク永井
- 第9回 三波春夫、ダークダックス
- 第10回 ザ・ピーナッツ、森繁久彌、水原弘、和田弘とマヒナスターズ
第11回〜第20回
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- 第11回 森山加代子、橋幸夫、アイ・ジョージ
- 第12回 西田佐知子、こまどり姉妹、坂本九、村田英雄
- 第13回 吉永小百合、中尾ミエ、弘田三枝子、植木等、デューク・エイセス
- 第14回 梓みちよ、伊東ゆかり、園まり、北島三郎、舟木一夫
- 第15回 岸洋子、三田明、西郷輝彦
- 第16回 水前寺清子、都はるみ
- 第17回 青江三奈、加山雄三
- 第18回 佐良直美、黛ジュン、山本リンダ、菅原洋一、布施明
- 第19回 小川知子、森進一、千昌夫、美川憲一、鶴岡雅義と東京ロマンチカ
- 第20回 由紀さおり、奥村チヨ、いしだあゆみ、森山良子、内山田洋とクールファイブ
第21回〜第30回
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- 第21回 和田アキ子、ちあきなおみ、フォーリーブス、にしきのあきら
- 第22回 小柳ルミ子、南沙織、五木ひろし、堺正章
- 第23回 天地真理、欧陽菲菲、沢田研二、野口五郎
- 第24回 アグネス・チャン、八代亜紀、森昌子、郷ひろみ
- 第25回 桜田淳子、山口百恵、西城秀樹、海援隊、渡哲也
- 第26回 岩崎宏美、細川たかし
- 第27回 太田裕美、新沼謙治
- 第28回 ピンク・レディー、石川さゆり、小林旭
- 第29回 渡辺真知子、榊原郁恵、ツイスト、角川博
- 第30回 小林幸子、さだまさし、サザンオールスターズ
第31回〜第40回
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- 第31回 松田聖子、田原俊彦
- 第32回 川中美幸、近藤真彦、山本譲二
- 第33回 中村雅俊
- 第34回 中森明菜
- 第35回 チェッカーズ
- 第36回 鳥羽一郎
- 第37回 大月みやこ、吉幾三、山川豊、少年隊
- 第38回 谷村新司、チョー・ヨンピル
- 第39回 坂本冬美、堀内孝雄
第41回〜第50回
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- 第41回 伍代夏子、DREAMS COME TRUE
- 第42回 香西かおり SMAP、前川清
- 第43回 藤あや子、米米CLUB
- 第44回 長山洋子
- 第45回 TOKIO
- 第46回 安室奈美恵
- 第48回 MAX、LUNA SEA、GLAY
- 第49回 モーニング娘。
- 第50回 浜崎あゆみ
第51回〜第60回
第61回〜
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- 第61回 AAA、HY、クミコ、植村花菜
- 第62回 椎名林檎、猪苗代湖ズ、KARA、少女時代、神田沙也加
- 第63回 SKE48、きゃりーぱみゅぱみゅ、プリンセス プリンセス、ももいろクローバーZ、YUI、YUKI、関ジャニ8、ゴールデンボンバー、斎藤和義、三台目 J Soul Brothers、ナオト・インティミライ、美輪明宏