劉慈欣氏のSF小説「三体」について。世界で2000万部を超えるベストセラーということで、遅ればせながら読んでみた。ⅠからⅢまでで3000ページを超える大作だ。 小説は、物理学や天文学の知識を活用しながら、数百年にわたる地球の危機や異文明との交流を丁寧に描いているだけでなく、危機に瀕した人類がどのように考え行動するか考察している。さもありなん、と頷くことも多かった。ちょっと長いけど、一読の価値がある作品だろう。 印象に残ったことを2つ書きたい。 1つ目は、Ⅱに出てくる暗黒森林理論。宇宙には複数の文明があるらしい。他にも文明があると知ると、疑心暗鬼になる。他の文明がどう思っているかは分からない。も…