2012-02-09
■[MOVIE]裸の銃を持つMr.ビーン - 『ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬』 
かつて祖国の危機を救い諜報(ちょうほう)機関MI:7のエースとなるも、ある任務で自信を失ったジョニー・イングリッシュ(ローワン・アトキンソン)はチベットの僧院に引きこもっていた。そんな折、英中首脳会談を控えた中国首相を暗殺する動きがあることから、彼に情報収集と暗殺阻止の命令が下る。イングリッシュは新たな任務に張り切るが、思いもよらぬ陰謀が待ち受けていた……。
前作は未見だったので、「前作観てなくても大丈夫かな?」とTwitterでつぶやいたら、速攻でオフィシャル・アカウントに補足され「大丈夫です!ご来場お待ちしてます!」と返信が来たのにはびっくりしましたw。
こういうコメディは人によって向き不向きがあると思いますが、私が観た回では他の観客もかなり受けが良くて会場全体が笑いにつつまれていい雰囲気でした。字幕版ということもあって娘の反応も気になりましたが、最前列で腹を抱えて笑ってました。
そういえばいとうせいこうが、「コメディを映画館で観る」ことについて以前こんな事を言ってました。
コメディ映画で言えば、みんなで笑いどころを探していく作業が “映画を観る” という作業だから。コメディは、みんなで教え合うの。「ここ、意外と笑えるらしい」 とか、逆に意図していないところでも笑うとか。
日活レポート:『アザー・ガイズ 俺たち踊るハイパー刑事!』 × いとうせいこう “本当に面白い” ハリウッド・コメディ教えます!!|日活
これって大事なことですね。家でDVD観るのも好きだけど、コメディはなるべく大勢で観るべきと思いました。必要以上に笑う客がいて引くこともたまにあるけど。
内容はもちろん『007』や『ミッション・インポッシブル』的なスパイアクションのパロディですが、全体的なノリが『裸の銃を持つ男』シリーズと似ていたので、こちらが好きな方にはオススメです。特に女王陛下と悪者を間違うギャグとかそのまんまでした。パロディといってもいいかげんな作りじゃなくて、ちゃんとお金をかけて作られているのも良かったです。
ローワン・アトキンソンといえばやっぱりMr.ビーンなわけですが、あの名作『Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!』の脚本を書いたハーミッシュ・マッコールが本作の脚本を担当しているのもポイントです。『〜カンヌで大迷惑?!』はラストで号泣するほどの傑作なので未見の方にはオススメします。
他の見所は、『Xファイル』のスカリーでおなじみジリアン・アンダーソンがイングリッシュの上司役で出ていることですかね。あと、エンドクレジットでもちょっとした面白い映像が観られるので最後まで楽しめます。オススメ。
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2012-01-26
■[MOVIE]お、お兄ちゃんのバカッ! - 『マジック・ツリーハウス』 
本を読むことが好きで勉強には自信があるが内気な兄ジャックと、人間でも動物でもすぐに友達になれる元気いっぱいの妹アニーは大の仲良し。ある日、いつものように森に遊びに出掛けた2人は、森の中で木の上に乗った不思議な小屋を見つける。何とそれは、好きなときに好きな場所に時空を超えてタイムスリップできる魔法のツリーハウスだった。
横浜に娘さんと『マジック・ツリーハウス』を観に行きました。
有名な児童書が原作らしいのですが未読。本好きで勉強家の兄ジャックと動物好きでやんちゃな妹アニーのコンビが、本の世界に入って奇跡を起こすメダルを集めるというストーリーで、子供の成長物語としては概ね良かったです。ただ大人目線で見るとちょっとお行儀が良過ぎるというか、意外性のまったくない展開はやや退屈でもありました。
例えばジャックは勉強家だけどクラスのいじめられっ子という設定にして、好きな女の子に話しかけることもできないダメっぽさを強調しておけば、ラストの冒険を通じて成長した姿がより鮮明になると思うんですよね。原作モノだから好き勝手にはできないかもだけど、もう一工夫欲しかったです。
また、冒頭のじーさん魔法使いの行動ですが、何を考えてああいうことをやったのかがよく分かりませんでした。軽々しく魔法を使ったモーガンへの戒めなのか?単にモーガンのことを嫌っているのか?前者だとしても、その結果まったく関係ないジャックとアニーが死んだかもしれなかったわけだしねぇ。終盤のモーガンによる逆襲もちょっと?でした。君ら一体何がしたいんや。
映像は良く言えば素朴、悪く言えば安っぽい感じ。別に3DとかフルCGとかじゃなくても構わないけれど、アニメーションなんだからもっと豪快に動き回って欲しかったです。テレビならいざ知らず、映画館の大画面で観るとちょっと手抜き感がありました。
アニーの声を演じた芦田愛菜ちゃんは、本業さんには敵わないものの検討していたと思います。あの「お、お兄ちゃんのバカッ!」は直接言われたい人とか多いんだろうなぁ。ということで「妹萌え」の人にはオススメですw。
(参考)
芦田愛菜の達者さにびっくり! 劇場用アニメになった『マジック・ツリーハウス』(エキサイトレビュー) - エキサイトニュース
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2012-01-17
■[MOVIE]犬肉喰って代理殺人 - 『哀しき獣』 
グナム(ハ・ジョンウ)は、中国延辺朝鮮族自治州でタクシー運転手としてまじめに働いている。だが、妻を韓国に出稼ぎに出した際に作った借金はかさみ、頼みの綱の妻からの送金も連絡さえもすでに途絶えてしまっていた。そんなとき、彼は地元を牛耳る犬商人のミョン(キム・ユンソク)から借金清算の代償としてある条件を出されて……。
ナ・ホンジン監督の前作『チェイサー』が好きだったので、川崎に『哀しき獣』を観に行きました。以下、少しネタバレ含みます。
原題は『THE YELLOW SEA/黄海』。「黄海」とは韓国と中国に挟まれた海域で、これは本作の主人公グナムが「朝鮮族」(韓国系中国人)であることと関係しています。朝鮮族は「中国人とも韓国人とも違う」というどっちつかずの存在でどちらからも蔑まれながら生きており、「黄海」はその象徴となっているようです。
朝鮮族として生まれ多額の借金を抱えるグナムはある誘いにのって代理殺人という一世一代の賭けに出ますが、逆に警察や謎の組織に追われる四面楚歌の絶体絶命な状態に陥ります。あまりにも過酷な現実に前半こそその苦悩がひしひしと伝わってくるのですが、後半までそのテンションが保てなかったように感じました。
原因の1つは多少人間関係が複雑で、グナムと関係ないところで話が進んだり潰し合いが始まること。これがグナムの画策なら面白いのですが、そうではないので緊張感に欠けるところがありました。加えてミョン社長というあまりにも強烈なキャラが大暴れするのですが、キャラとしては十二分に魅力的なもののその存在感が大き過ぎることで主人公の苦悩といったものを吹き飛ばしていて、作品的にはマイナス要素もあったように思えました。
また、荒々しい効果をつけようとアクションシーンのほとんどでカメラを意図的に動かしまくるので、(前方二列目で観たせいもあるけど)何が起きているのかよく分からないことが多かったのも引っかかりました。『チェイサー』ではそんなことなかったんですけどねぇ。
さらに最終的なオチの部分も、私の理解力の乏しさもありますが少し分かりにくくて残念でした(ネットで検索したら同様の感想を持つ人は少なくなかったです)。
ラストは何事もなかったように妻が帰って来ますが、最低でもこれまで連絡がつかなかった理由等示して欲しかったです。そうしないとその事実に面白みが出ないように思えました。
※ネタバレ終了
前作『チェイサー』も含めた、ここ数年の「韓国バイオレンス映画」の1本としてはそれなりに楽しめましたし、いい顔したおっさんも多数登場しますし、監督の「朝鮮族という存在を知らしめたい」という熱意のようなものも非常に伝わって来ました。しかしその思いが、140分という上映時間も含めて少し空回りしているという印象が強かったです。同じ内容でももっとシンプルにしたらもっと面白かった気がします。
なんか文句ばっかりになりましたが、観て損はない出来ですのでオススメします。
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2012-01-10
■[MOVIE]ふかのうなさくせん / 『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』 
ロシア・クレムリン爆破事件の犯行容疑がかけられたイーサン・ハント(トム・クルーズ)。アメリカ大統領は政府の関与への疑いを避けるべく、ゴースト・プロトコルを発令。イーサンと仲間は組織から登録を消されるも、新たなミッションを言い渡される。真犯人への接近を図るイーサンは、世界一の高層ビル、ブルジュ・ハリファの高層階へ外部からの侵入にチャレンジするが……。
2011年の最後にIMAX字幕版の『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』を観ました。そして、2012年の年明けに今度は非IMAX吹替え版を娘と観ました。
私は『ミッション:インポッシブル』シリーズは過去作どれも観てなくて(テレビ放送時につまみ食い程度は見てる)、「IMFが〜」というセリフを「国際通貨基金」のことかと思ったくらい、このシリーズのことをあまり知りません。
余談ですが、嫁さんはオリジナルのテレビ版『スパイ大作戦』が大好きで、子供の頃のビデオデッキがなかった時代に、親が寝ている部屋で夜中にボリュームを低くして見ていたそうです。余談終わり。
そんな私が本作を観た理由はただ1つ。監督がブラッド・バードだから!
ブラッド・バードといえば、まずは『アイアン・ジャイアント』ですよ!公開当時友人と観に行きおっさん二人でオイオイ泣いたのはいい思い出です。そして『Mr.インクレディブル』!男の魂に火をつけろ!の「映画ゼロ年代ベストテン」アンケートにおいて、『Mr.インクレディブル』を1位に選んだのはこの私です。(集計結果では50位にも入らなかったけど)
そんなわけで意気揚々と観に行きましたが、いやー面白かったです。過去作と比べることはできないけど、トム・クルーズが1人だけ活躍するのではなく、急場しのぎで作られたチームが挫折も経験しつつ、一眼となって任務を遂行するってのにぐっと来ました。『Mr.インクレディブル』もバラバラだった家族が一眼となって戦うところがいいんだよね。原題は『The Incredibles』であって複数形なのがポイント。
今回はアメリカとロシアが一色触発状態になって核ミサイルが発射されるという、映画界においては非常に懐かしいというか陳腐とも思える設定でしたが、個人的には『アイアン・ジャイアント』の21世紀版と強引に解釈したので、問題ありませんでした。『アイアン・ジャイアント』も『Mr.インクレディブル』も非常にシンプルな話で、あまり奇をてらったところがないんですよね。そこがブラッド・バードの特長であり長所だと思います。
強いて言えばラスボスがちょっと魅力に欠けたり、美人暗殺者モローたんがややあっさりと退場したのも残念でした。あの場面から血だらけで復活したら盛り上がったのにね!
この戦いをもっと見たかった!
ラストのどんでん返しや、「お前本当にそう言ったのか?ダセー!」みたいな気の利いたギャグもいちいち良かったです。私がオススメしなくても興行成績かなりいいみたいですが、『アイアン・ジャイアント』の豪華特典付きBlu-rayとか発売されるように、もっともっとヒットして欲しいものです。オススメ!
(その他)
・IMAXとそうでない映画館で見比べましたが、IMAXの画質の鮮明さを改めて思い知りました。空撮のシーンとか全然印象が変わるよ。
・あのプロジェクターみたいなヤツは面白いけど、対象者が1人の時しか使えないってのはそれだけでダメなんじゃないのか?
・誰がビルに登る?という時のトムの「俺ぇ〜?」という表情が良かった。よく登ってる時に誰かに見つからなかったものだよね。
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