「太平洋戦争に例えるなら、今は昭和19年」・・・榊原社長、無条件降伏か本土決戦か?
というわけで読んでみましたがkamipro。榊原信行氏の単独インタビュー。
言葉は悪いですけど、現状を第二次世界大戦にたとえるなら、1944年ぐらいですかね(笑)
ウィキペディア 1944年
7月3日 - 日本軍はインパール作戦を放棄。
7月7日 - サイパン島で日本軍が全滅。
7月18日 - 日本の東条内閣総辞職
7月20日 - ドイツでヒトラー暗殺未遂事件
8月10日 - グアムで日本軍全滅。
10月14日 - ドイツのロンメル将軍が自殺
10月23日 - レイテ島の戦い。アメリカ軍フィリピン侵攻。
11月24日 - アメリカ軍がサイパン基地から東京を空襲。
榊原信行DSE社長の苦悩は察するにあまりある・・・実に物悲しく、残念な方向に物語は進んでいくような気がするわけだ。榊原社長は今までの威勢のいい言動で、少年ジャンプか漫画ゴラクで「男一匹バラ大将」「サラリーマンバラ太郎」と私はパロディ化していたが、この分だと
- 作者: 森田信吾,伊藤智義
- 出版社/メーカー: 集英社
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になってしまいそうで(笑)。
いや、まーこれをどうすればいいんだって言われてもどうしようもないっす。
榊原氏も言ってるように
フジテレビをきられたダメージより、アメリカ市場に対して僕らが読み違えていたことから派生するダメージのほうが大きいわけですよ
で、これ基本的に解決策ないわけで。
だって、もともと日本ではぜんぜんケーブルが普及してないんで、アメリカと比べたらPPVで金を集めるそもそものインフラがないんだから。これはアメリカ進出が一年早くても二年早くても変わらなかったんじゃないかな。
つづく
ダイオウイカ、来る!!
本当だったら当然上の話は展開していかにゃならんのだが、本日は何かと忙しく朝しかブログを書けない、というアングルに沿って振る舞わねばならないのでな。
そのため目下発生した衝撃的なこの一件を取り上げねばならない。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20061222i214.htm?from=main2
深海の大型軟体動物、小笠原沖でダイオウイカ生け捕り
小笠原沖で釣り上げられたダイオウイカ 国立科学博物館は22日、深海にすむ大型軟体動物ダイオウイカを小笠原沖で釣り上げたと発表した。
ダイオウイカの生態には謎が多く、生きたまま釣り上げられたのは珍しい。
博物館の窪寺恒己・動物第三研究室長によると、今月4日、小笠原諸島・弟島の北東約27キロの沖合で、水深約650メートルまで垂らした「たて縄」という漁具の針にかかった。
体長(胴体と短い腕を合わせた長さ)は約3・5メートル。成熟前のメスで、2本の長い腕は失われていたが、残っていれば全長が7メートルに達したと推定される。
ダイオウイカは動きが鈍いと考えられていたが、このイカは、かなり高速で泳げそうだったという。引き揚げてまもなく死んだ。
ダイオウイカは最大の軟体動物。全長が18メートルに達した記録もある。小笠原の沖合は、ダイオウイカなど大型のイカを好んで食べるマッコウクジラが群れる海域で、窪寺室長らは、深海用のカメラなどを使い、ダイオウイカを探していた。
(2006年12月22日22時44分 読売新聞)
感想ってもただスゲースゲーってだけだけど。
国家公務員を久々に良くやったとねぎらいたいよ(笑)。ただ早く動画をアップ、UPしろ!!
あと、やはりこのイカ、強いのかって話になるな(ならねえよ)。
大晦日には、どちらのプロモーションに・・・。
キリスト生誕日に際し、日本教徒に与える書
まず、この記事の抜粋を。本当は全部紹介したいところだが
http://www.asahi.com/international/update/1223/003.html
米ウォルマートは「クリスマス」陣営に 呼称論争は下火
2006年12月23日10時27分
「メリークリスマス」と「ハッピーホリデーズ」の対立が続いてきた米国のこの季節・・・(略)・・・ クリスマスを祝う伝統の「メリークリスマス」の代わりに「ハッピーホリデーズ」と言う傾向は90年代からじわじわ広まった。1年のこの時期はキリスト教のクリスマスだけでなく、ユダヤ社会の「ハヌカの祝い」やアフリカ系米国人の「クワンザの祭り」が重なることから、少数者への配慮が「ハッピー」の広まりの背景にあった。しかし、特にここ2、3年はキリスト教右派などがこれをクリスマスに対する攻撃だとして「メリークリスマス」の復権を強く求める運動に出た。
(略)・・・今年もいくつかの宗教的なあつれきは生じている。シカゴでは市が運営にかかわったマーケットでキリスト生誕物語の映画の宣伝ビデオの上映を許可するかどうかでもめた。クリスマスツリーばかり14本を飾ったシアトルの空港でハヌカのメノラ飾りをユダヤ教の宗教指導者が求め、ツリーの大半が一時撤去される騒ぎもあった。
・・・宗教ラジオ局で番組のホストを務めるドン・クロウさんは「・・・政治的な正しさの名の下で宗教に対する攻撃は続くだろう。闘い続けなければならない」と話す。
てなわけで、今やハッピーホリデーズがオサレなんですよ。
「きっと君は来ない 一人きりのハッピーホリデー」
「ハッピーホリデーズキャロルが 聴こえる頃には」
「ハッピーホリデーズまで待てない」
まあ、それはそうだとしてもだ。わが日本国ではこんな論争すら起きず「メリークリスマス」が充満していますが、いいんでしょうか。皆さんはわれわれ人類が楽園を追放された罪深き原罪と、それを救い主イエス・キリストが血で贖ったことをきちんと認識し、感謝の祈りを捧げているのでしょうか。
呉智英は初期の評論集「インテリ大戦争」で、もし本気でキリスト教の精神を字句どおりに解釈したら?というユーモア文章を書いてたな。私も一時期は、「キリスト教徒でもないのに、何がクリスマスかねふふん」てな冷笑をしていたのだが、ある時考えが大きく変わった。
変えたのは、芥川龍之介の短編だ。
いや、大正時代の作品だというのに、なんでこうも現代までを撃ち抜いてしまうのだろうか、文学というものは。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/68_15177.html
主人公は、戦国時代に日本で布教をしている宣教師。
「・・・日本に住んでいる内に、私はおいおい私の使命が、どのくらい難いかを知り始めました。この国には山にも森にも、あるいは家々の並んだ町にも、何か不思議な力が潜(ひそ)んで居ります。そうしてそれが冥々の中に、私の使命を妨げて居ります。・・・・・・私はそのためにこの何日か、煩悶(はんもん)に煩悶を重ねて参りました。どうかあなたの下部、オルガンティノに、勇気と忍耐とを御授け下さい。――
しかしこのオルガンティノの前に一人の老人が現れる。
「誰だ、お前は?」
不意を打たれたオルガンティノは、思わずそこへ立ち止まった。
「私は、――誰でもかまいません。この国の霊の一人です。」
(略)
「あなたは天主教を弘めに来ていますね、――」
老人は静かに話し出した。
「それも悪い事ではないかも知れません。しかし泥烏須(デウス)もこの国へ来ては、きっと最後には負けてしまいますよ。」
「泥烏須は全能の御主だから、泥烏須に、――」
オルガンティノはこう云いかけてから、ふと思いついたように、いつもこの国の信徒に対する、叮嚀な口調を使い出した。
「泥烏須(デウス)に勝つものはない筈です。」(略)
「今日などは侍が二三人、一度に御教に帰依しましたよ。」
「それは何人でも帰依するでしょう。ただ帰依したと云う事だけならば、この国の土人は大部分悉達多(したあるた=ブッダ)の教えに帰依しています。しかし我々の力と云うのは、破壊する力ではありません。造り変える力なのです。」(略)
「・・・我々は木々の中にもいます。浅い水の流れにもいます。薔薇(ばら)の花を渡る風にもいます。寺の壁に残る夕明(ゆうあか)りにもいます。どこにでも、またいつでもいます。御気をつけなさい。御気をつけなさい。………」
著作権は消滅したので全文がリンク先にあるが、本で読みたいならこのシリーズのどこかにあるでしょうな。
- 作者: 芥川龍之介
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
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これ、井沢元彦の「逆説の日本史」一巻のプロローグにも出ていたはずだ。
逆説の日本史1 古代黎明編(小学館文庫): 封印された[倭]の謎
- 作者: 井沢元彦
- 出版社/メーカー: 小学館
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日本は戦国時代にフランシスコ・ザビエル(実はイエズス会でも、彼はエース級のエースだったそうな)が上陸し、その後、明治時代も、また終戦直後も、「迷える東洋の異教徒を救わん」との使命感を持った良質の信仰者と圧倒的な物量、優れた技術と文明がセットになって大量に流入した。
しかし、ものの見事に失敗(笑)。
前にも書いたが、司馬遼太郎が「なんかあんなに皆努力して、こんなにクリスチャンが少ないのは逆に申し訳ない気がする」と恐縮したぐらいだ。
そうなのだ。今、この時期に街に林立するクリスマスツリーは逆に「日本教」の勝利のイコンなのだ。
日本教信徒よ、今夜は大いに飲み、鳥ももを、ケーキを食べ、うかれ踊りなさい。
そして何のひっかかりもなく、「メリー・クリスマス!」と叫べ。
そのとき、全能の神デウスは、日本にあまねく潜む神々によって「造り変え」られていく。