その年は、穏やかな正月だった。 我が家では実にめずらしく家族が同じ行動にでた。 近くの神社に初詣に行った。 長蛇の列だった。 おやじだけは列には並ばず、進み出でて、賽銭箱の横、数メートルくらい離れたところから、コインをヒューと投げ入れたのである。 二礼二拍一礼というような行動は全くなしである。 この一連の動きをどう解釈するべきか、この男の内面はどういったものなのか。。。 実に驚いた。 さて このことと少し視点は変わるが、 翻って考えると、そもそも賽銭→お願いという「現世利益」の要求自体、たとえば、キリスト教徒から見たら、ありえないものと想像するが、われわれは賽銭投げ入れそしてお願いという行為を…