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大津皇子

読書

大津皇子

おおつのおうじ

天武天皇の第3皇子。生没年663〜686。

漢詩人、歌人万葉集懐風藻に各々4首の和歌漢詩がおさめられている。

壬申の乱で父・天武天皇を助け、乱後も国政に参画。文武ともに優れたが、天武天皇死後、草壁皇子と対立し、謀反のかどで処刑された。

また、持統天皇紀では、その妃が殉死した哀しい話がある。

略伝

懐風藻にはその略伝がある。

皇子者 淨御原帝之長子也 状貌魁梧 器宇峻遠 幼年好学 博覧而能屬文 及壯愛武 多力而能撃劍 性頗放蕩 不拘法度 降節禮士 由是人多附託 時有新羅僧行心 解天文卜筮 詔皇子曰 太子骨法 不是人臣之相 以此久在下位 恐不全身 因進逆謀迷此詿誤 遂圖不軌 鳴呼惜哉 蘊彼良才 不以忠孝保身 近此奸豎 卒以戮辱自終 古人慎交遊之意 因以深哉 時年二十四

漢詩

五言春苑言宴 一首

 開衿臨靈沼 游目歩金苑 澄清苔水深 晻曖霞峰遠

 驚波共絃響 哢鳥與風聞 群公倒載歸 彭澤宴誰論


五言游獵 一首

 朝擇三能士 暮開萬騎筵 喫臠俱豁矣 傾盞共陶然

 月弓輝谷裏 雲旌張嶺前 曦光巳陰山 壯士且留連


七言述志

 天紙風筆畫雲鶴 山機霜杼織葉錦 赤雀含書時不至 潛龍勿用未安寢


五言臨終一絶

 金烏臨西舍 鼓聲催短命 泉路無賓主 此夕誰家向*1

*1:この「此夕誰家向」を「此夕離家向」とする本もある。