星による評価はあくまでも目安。5つ星で評価しとります。大体が星4つから2つまでの範囲です
★★★★★・・・映画ファンならば必ず見るべし
★★★★・・・・ぜひ見ておきたい作品
★★★・・・・・映画館で見ても損はなし。ここまでは標準
★★・・・・・・時間がないならスルーでもOK
★・・・・・・・金払う価値なんてない
星なし・・・選外。フィルムの汚れは映画とは認めない。
★・・・日本映画新作 ☆・・・日本映画旧作
●・・・聖林新作 ○・・・聖林旧作
▲・・・非聖林新作 △・・・非聖林旧作
■・・・韓国映画新作 □・・・韓国映画旧作
2008-12-31
■[日常]2008年の終わりに
今日で今年もおしまい。まったく更新しなかった一年でしたが、最後くらい更新しておきます。
今年の鑑賞本数は72本。遂に100本割ってしまいました。
前年の大みそかにも書きましたが、近年は鑑賞本数の半分ぐらいがリバイバル作品で高槻松竹セントラルで見ておりましたので、今や無くなってしまった現在、(2007年6月末にて館名変更)ほぼ新作のみしか見ておりません。新作だとこれぐらいが適当かなあ、と。ちなみに最後に見たのは旧・高槻松竹セントラルこと高槻ロコ9シネマプラスで見た「おくりびと」(二回目)。館名変更のときには二度と行くか、とか思ってましたが、実はよく使っておりますし、今年の洋画、邦画のベストの幾つかがここで見た映画だったりします。
にしても今年は映画を見なくなりました。そしてブログを更新しなくなりました。映画見たり、ブログ書いたりする時間がなかったということで、人生に大きな転機があり、それどころでなかった、てなことで、さらっと言ってしまうと秋に結婚致しました。妻も映画好きなんで、映画は見に行ってましたし、来年以降も見に行きますが、結婚やそれに伴う新生活にはいろいろ手間がかかるもので。。とか言いながら、落語熱が高じて、中学生以来のことですが、月1回ほどの頻度で落語会に通ってたりする私もいるのですが。
正直、自分が30歳で結婚するとは思っていませんでした。中学生の頃から恐ろしく内気で文系非モテ男子でしたし、趣味も、ひとりでクンフーの修行のように黙々と打ち込むもので、趣味の友人もいませんでしたし。ずっと共学でしたが、異性とほとんど話すこともなく、あいつモテないなと話題になることもありませんでした。本当にデブでブスな女子に本当のことを言わないように、本当に深刻な状態にあえてツッこむ人はいないのです。また、「あいつは全く興味がないのだ」と思われていた節もありました。自分自身でも、おれはそういうことに縁がないのだ、と何となく思うようになっていたのです。
だが、かと言って全くそういう気がないと言うわけでは機会があればなあ、と。一割打者の僕だってど真ん中にボールが来れば、それは逃しませんわね。なんだかんだ言っても私もプロですし。ただ、ピーピー泣いてたら、親鳥が餌を口の中に落としてくれる、燕の雛ではないのですね、残念ながら私は。求めていっても、なかなかなのに、機会があればあな、などとうそぶいているようでは無理に決まってます。アメリカ人なら、ホワイトトラッシュ(クズ白人)以下で市民権を奪われていたかもしれません。
20歳代の前半だったと思いますが、友人と話している時に、突然会話が止まりました。急に真面目な顔になった友人は「君は、君の話すことに説得力が出出てくる年齢になればモテるかもしれんなあ」と言いました。聞いた時には、正直、何を言っているのかと思いましたが、結果的には人格的に何の変化もなく、あっさりと結婚したわけですから、まあ知らず知らずのうちにそうした年齢になった、いやなっていたのかもしれません。いや、モテたわけではありませんでしたが。はっきり書いてしまうと私は付き合ったことが一度もなく、妻が最初で(たぶん)最後の彼女となりました。
(前略)
まるで脳内から抜け出てきたような、一回り以上も年下のロリ系巨乳ギャルが、押しかけ女房のようにあなたの部屋に転がり込んできたら、本田君はどうする?
そんな、マンガみたいな現実があるわけない……と思われるかもしれない。が、あるのだ。人生とは、時としてそういう悪戯をするのだ。この俺がいうのだから、間違いない。当然、そういう相手には、こちらのオタクマグマに負けないくらいの因業マントル対流が渦巻いているので、実生活は大変なことになるが。いや実際、シャレになりませんでしたよ。でもこういう経験を経て、俺はこの歳になって、生まれてはじめて女性というものに興味をもったとはいえるかもしれない。そのわけのわからなさは、実に驚異だ。(後略)
まあ私は、相手が「一回り以上も年下」でも「ロリ系」でもないし、「押しかけ女房」でもなかったですが、まあ突然のことでした。
しかし、異性の存在は絶大です。今まで、ある種、私が人生を仮託していた数々の趣味、ブログもその一つであったのですが、そうしたものがどうでもよくなりました。妻が映画に理解があるので、「やめろ」とは言われませんが(妻は「ゆきゆきて、神軍」や「コミック雑誌なんていらない!」を喜んで見ました。秘かな決め手でありました)、東映やくざ映画も深作欣二も今村昌平も座頭市も竹中労も三国志正史もへうげものも棄ててしまったかもしれません。
人生、何があるかわかりません。来年以降も何があるかわかりませんが。。私はとりあえず、順調です。心配しないでください。(しとらん)
なお、今年の映画ベストですが、また年明けに更新するつもりですが、大体こんな感じです。あんまり見てないんですが。
1 ぐるりのこと
2 歩いても歩いても
4 おくりびと
5 西の魔女が死んだ
6 青い鳥
7 ブタがいた教室
8 コドモのコドモ
9 アフタースクール
10 歓喜の歌
1 ユゴ 大統領暗殺
2 ダークナイト
3 ノーカントリー
5 JUNO/ジュノ
7 かけひきは、恋のはじまり
よいお年を!
2008-09-09
■[日本映画][外国映画]キネマの星座2007年ベスト 序
改めまして。。。長らくのご無沙汰でございました。2年程前から更新するたびにこんなことを書いてたような気もしますが、またもや書きます。かつてほどの本数は見なくなりましたが、映画はちゃんと見ております。嘘やおまへん、ホンマだっせ。あてが嘘ついたことおますか?
映画は見てもブログを更新しなくなったのは、一重に文章力のなさから書く時間の長時間化に視力の低下など様々あるのですが、一言で言っちゃうとブログより大切なことはいくらでもあるよってことで、仕事もあるし、プライベートもあるよってことでございます。でも、またまた筆を取ります。
まずは遅ればせながら。。。2007年キネマの星座ベスト30ですな。2008年も半ばはとうに済んだ今更やってどうするんだ、ですが、書いてましたんでやります。。
昨年の高槻松竹セントラルの閉館により、映画鑑賞本数は昨年度から減少傾向にあるのですが、(つまり新作はかなり前からあまり見てない)2007年の鑑賞本数ですが、全部で121本。そのうち、洋画が45本、邦画が39本が評価対象でございます。1/3がリバイバルであったり、2回見た映画(今年は「キサラギ」「リトル・ミス・サンシャイン」)です。遂に邦画が40本割ってしもたか。。もう少し頑張って映画見ないとな。。
例によって、端書のように一応ランキングの評価対象の基準を書いておきます。面倒くさければ読まなくてもいいです。たいしたこと書いておりません。
2、2007年において、関西(大阪、京都、兵庫、滋賀、奈良、和歌山)において劇場、または関西の映画祭で上映されていること。要は昨年一年間で関西で見ることができた映画です。湯布院映画祭で見た「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」は評価対象ならばベスト10に入る映画ですが、泣く泣く対象から外します。何もそこまで厳密にやらんでもいいんですが。。
■[外国映画]キネマの星座外国映画2007年ベスト
駄目な人というか、人生を生きるのに不器用な一家の3日間を描いたロードムービー。人生を勝ち負けでしか判断しない、夢見がちな父親、空軍への入隊という夢をかなえるために無言の行を貫く息子、おデブちゃんなのにちびっ子ミスコンを夢見る娘、ヘロイン中毒で老人ホームを追い出された祖父、同性の恋人をライバルに奪われたことで自殺未遂した学者のおじさん、そしてそんな家族を守ってるんだか、諦めてんだかよくわからん母親。。
ハリウッドお得意のファミリー・ドラマに仕上がってるのだが、オフビートにスクリューボールコメディ風味を加えて「泣ける話」にはしていない。登場人物を美化するわけでなく、世の中をくさすことなく、日常に潜む、小さな奇跡を丁寧に描いていた。
ミスコン会場の庭でドウェーンとフランクのやり取りがこの映画の言いたかったことだろう。ドウェーンは「ミスコンはクソだ。でも世の中はもっとクソだ。そう思わないか?」とフランクに言う。フランクはにっこり笑って「今日はよく喋ったな」と語りかける。そして二人はミスコン会場に戻っていく。世の中はクソかもしれない。でもそこで生きるしか仕方ないのだ。彼らはどうにもそこに馴染めないのだが、それでもいなければならないのだ。自分の居場所は自分で主張してつかまねばならない。今の自分でだ。それがラストでくっきりと描かれる。
爆笑ではなく、断続的に続く笑いに誘われて少ししんみり。そしてもう一回見たくなる、そんな作品である。ラストで感じる爽快感が見事。
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総評としては、2007年は大作での傑作が少なく、佳作ながら、味わい深い作品が多かったように思う。もっと言うなら、誰が見ても面白いと思える作品はあまりなく、結構好き嫌いが分かれる。「リトル・ミス・サンシャイン」にしてもラストが明るくなくて厭だ、という人もいたしね。異形の神様を巡るメルヘンを戦争の影の中でドライに描いた「パンズ・ラビリンス」、戦時における、生き残るための個々の闘争を小気味よく描きだし、人間の生きる力を描いた「ブラック・ブック」、クリストファー・ウォーケンにジョン・トラボルタ(母さん)を夫婦にした、パワフルなミュージカル「ヘアスプレー」、ステージ、ドラマをすべてミュージカルでつないだ、全身これ肝な「ドリーム・ガールズ」、「マレーナ」に引き続いて自らのド変態ぶりを惜しみなくさらけ出すジュゼッペ・トルナトーレの手に汗握るサスペンス「題名のない子守唄」、歌だけがすべて、すべてを欲しがり、そしてすべてを捨て去る、恐ろしい”業女”エディット・ピアフの生涯を描いた「エディット・ピアフ 愛の讃歌」、第二次大戦時のフランス軍として戦った植民地からの義勇兵を群像劇として描いた「デイズ・オブ・グローリー」、一人の男が変わっていく様を淡々と描き、そうした積み重ねが歴史であり、時代の流れであることを感じさせる「善き人のためのソナタ」、ものすごく馬鹿なストーリーを金かけてしっかり遊んだ「プラネット・テラー」は印象に残る作品だ。11位以下では「ピンチクリフ・グランプリ」や「シッコ」がよかったが、10位に入った作品に比べると今年は褒めたい映画はあまりなし。
■[外国映画]外国映画ワースト
洋画のワースト5は以下の通りですが、この中で「ローグアサシン」と「ナンバー23」が群を抜いてひどい映画です。「ラストキング・オブ・スコットランド」「スパイダーマン3」は人によっては褒められる映画ですが、期待させやがって、というむかつきも入ってのワースト入りです。
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2008年公開なのであえてランキングから除外したが「実録・連合赤軍」は日本映画が最も不得意な時代を向き合う、ということを果たした骨太な傑作であった。「しゃべれども しゃべれども」はどこか不器用な人たちが懸命に相手と向き合おうとする様を静かに描いた作品で好感が持てたので1位とした。「キサラギ」は舞台劇風味の会話劇に加え、映画特有の空間の広がりを彼らの身勝手な妄想の実現に寄与させ、心暖まる楽しい映画にしていた。「サイドカーに犬」は女優竹内結子の新たなる始まりを飾った作品で、小品ながら子供から見た、不思議な大人とのひと夏の思い出をテンポよく描いた。田舎で蠢く懲りない奴らのもぞもぞ感を感じさせた「松ケ根乱射事件」、「クレしん」シリーズで大人を熱狂させた原恵一の会心作、何でも何かの枠にはめねばならない現代の不自由さをテーマにおきながらも少年と河童の交流をさわやかに描いた「河童のクウと夏休み」、伴侶に先立たれた妻のすっ転びながらの「自分街道」一人旅をスリリングに描いた「魂萌え!」、「嘘が俺のコルト」とばかりに人の心の闇に付け込んで嘘で築き上げた帝国の王となっていく男の栄光とそして悲しき末路の絵巻物草子「朧の森に棲む鬼」。「劇団★新感線」のゲキ×シネ。2月にも舞台で見たが、素晴らしい作品である。「クローズ ZERO」は作品によって出来栄えがまるで違う三池崇史の久々な快作、「キサラギ」とあわせて2007年は小栗旬の年であった。「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」は題名だけでもすごいが、実際も胸に五寸釘をぶち込まれるような作品で、わが身の不幸はすべて世間のせいと生きる、人格狂いまくりの姉に姉に振り回され続ける妹、そしてなぜか妹を叱れない兄、世の中笑って過ごせればいいと空気を読まない兄嫁が田舎で繰り広げる、ある種サスペンス。上岡龍太郎の倅が放った「かぞくのひけつ」は十三という他地方の人からは架空としか思えない、何でもありなタウンを舞台に自分が大好きな人達が繰り広げるコメディ。かつて豊田四郎は「落語からはね、テンポを盗めばいいんですよ」と語ってたが、本作はそうした落語のテンポを最もうまく盗んだ作品だと思う。ちすんがかわいい。
テン以下の作品で特筆すべき作品では谷村美月の存在感が素晴らしい「檸檬のころ」、喜多嶋舞の体張りまくりの「人が人を愛することのどうしようもなさ」、瑛太と浜田岳若手俳優有望株そろい踏みの「アヒルと鴨のコインロッカー」、昭和歌謡を舞台にしたオムニバス「歌謡曲だよ、人生は」(プロデューサーの趣味でつくった作品)などがよかった。
■[日本映画]ワースト2007年ワースト
ワーストは以下の5本。中には昨日今日の監督ではない方の作品もありますが、その方が罪が重い。特に「舞妓Haaaan!!!」は映画ってストーリーなしでも勢いで乗り切れるんだ、と人々に誤解に与えてしまいそうだから、特に罪が重いが、役所広司に鈴木京香を使ってこれほどつまんない作品作った「アルゼンチンババア」のスタッフはある種、尊敬に値する。マシな映画作るには、これと反対のことをすればよいのだから、ある種の反面教師である。でも金払って見た客からすればたまったもんじゃない。おまえら、エベレストでゴミでも拾ってこい!
スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ(三池崇史は年末に演出した舞台の「座頭市」がすごくくだらなかった!12,000円も払って、くだらんものを見させられた身にもなれ!三池はNAKA雅MURAと組むとひどいものを撮るから二度と組むな!というかこの変な名前のホン屋は映画界にもうイラネ)
tama
主人公はボクだった、が邦画に入っとります。
個人的には大切な才能であるところの山下監督の作品順序が私と逆で、さてその理由はとアレコレ考えられて面白いです。
呑気に更新待ってますのでご無理のないよう。
tetorapot
ご無沙汰しとります。
ご指摘ありがとうございます。さっそく直しました。
山下敦弘は一番好きなのが「リアリズムの宿」だったりしますので、田舎のもぞもぞ感をねちっこく描いた「松ケ根乱射事件」がよかったです。
更新は。。またしますっ
2008-08-27
■[日本映画][訃報]深浦加奈子、死去
深浦加奈子が亡くなった。享年48歳。命を奪ったのは、癌であった。5年前に癌が見つかり、それからの5年間は闘病しながらの役者生活。晩年には癌が肺に転移していたという。最後の仕事が原爆のドキュメンタリーのナレーションで無理をおしての出演であったというエピソードが泣かせる。
数々のドラマに出ている女優さんだが、私が印象に残っている役柄は「私の青空」での利根川千代子役である。故郷で結婚し、平穏に暮らそうとしている男を結婚式場から強引に連れ去り、くすぶっていたボクサーの夢をかなえさせるために共に渡米。逃げられた男を追ってきた婚約者のなずな、彼女のおなかには彼の子供がいたのだが、彼が必ず帰ってきてくれることを信じ、母親になっていた、の非難を背中に受けながら、健人にチャンピオンを取らせるためにひたすら尽くす女を演じた。
所謂、物語の発端を作った人で、悪役になるのだが、内館牧子はそう描かず、好きな男の夢をかなえさせるために尽くす、かわいらしい女として描いた。健人は千代子を愛しておらず、引きずられるように見せて利用しているだけなのである。そうしたことも充分にわかっている、そうした可愛くも哀しい女を演じて見せた。何か切羽詰まった顔つきで少し涙目で高い声で叫ぶ演技が印象に残っている。
ドラマでは他に「秀吉」「風子のラーメン」が印象に残っている。「秀吉」では秀吉の姉さんをやったんだよな。映画では「バトル・ロワイアル」でのバスガイド役や「たそがれ清兵衛」での義姉役を覚えている。
笑顔も素敵であったが、泣きのうまい女優さんであった。少し意地悪な女性を演じることが多かったように思うが、ラストでどっと崩れてからの泣きがうまかった。わあわあ泣くのではなく、しゃくりあげながら、涙をこらえきれずに泣くような、泣きであった。
お年を召した映画人や役者がなくなるのも悲しいが、替えの聞かない役者が若くして亡くなるのはもっと悲しい。この年代でのうまい女優は少ないので、さびしく感じる。遺作となったのは「ぼくのおばあちゃん」。共演は「私の青空」にも出てた菅井きん。ぎりぎりまで命を燃やし続けた女優を味わおう。合掌。
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2008-08-15 しれっと8か月ぶりに復帰だ
■[日本映画]靖国 YASUKUNI
昔、東京に暮していた時期に靖国神社に数回行ったことがある。思想的にどうこう思って行ったわけではないが、なんか東京のド真ん中にあれだけ広々とした神社があるということとジョン・ウーの映画に出てくるような白い鳩がとても珍しく思えたからで4,5回は行ってたと思う。
初めて行った時には靖国神社内の資料館に行った。展示はその名も「近代日本、かく戦えり」。いわゆる、近代の日本の戦争を扱った展示であった。私はどっちかというと保守的な人間ではっきり言うと中国も韓国も大嫌いだし、(中国人、韓国人とは言わないよ)共産党も横路孝弘も加藤紘一も朝日新聞も毎日新聞もついでに山崎拓も吐き気がするほど嫌いだが、この展示には違和感たっぷりであった。そこにあるのは、日本軍が如何に強かったか、それのみであり、戦争によりこれだけの戦死者が出たとか、侵略したアジア人への配慮もひとかけらもなく、太平洋戦争の展示も敗戦国のものではなかった。案内してる神社の人も勝ってる頃の話しかしないし、アジア解放の大義とか特攻隊が素晴らしいとか、自衛戦争だったとか書いてない。そこが「靖国神社に参拝するなら、勉強しなさい!学校では教えてくれないよ」と劇中の老人が大絶賛する「遊就館」であった。確かにこんなことは学校では教えんわ。
正直、あんまり面白い作品ではなかった。反日と言えば、反日なんだろうけど、監督が在日中国人だったら、これぐらいの描写はするでしょう。題材は面白いと思うんだけどね。戦前、靖国神社は靖国刀という軍刀を作っていた。刀匠の刈谷直治氏は数少ない、当時を知る人物。90歳という高齢ながら、現役の刀匠で自作の刀に「靖国」と名づけ(本人曰く「無許可」)、靖国神社に奉納している。この人物へのインタビューと8月15日の靖国神社の模様が主な構成。
面白いドキュメンタリーを取る秘訣というのは、その題材を体現するような人物を被写体にすることだと思う。本作、それには成功してるのだが、懐に入るまでは至っていない。被写体にするのに成功したのは、刈谷さんが単にいい人だったからであり、説き伏せたからではない。刈谷さんが終始、和やかなのは監督をお客さん扱いしてからであり、監督の質問に対して無言なのも遠慮しているからだろう。人の気持ちを知る時には、まず自分の意見を述べて、それに対して意見を求める。会話ってもんはそういうもんだろう。
劇中で刈谷さんが小泉首相(当時)の靖国参拝に対してどう思うか?と監督に聞くシーンがあるが、監督はそれに答えずに「刈谷さんはどうですか?」と逆に返している。「質問に質問で返すな!」と空手で頭の上半分を吹き飛ばしたくなるが、これがこの映画の欠点でこの映画、メッセージ性が皆無でプロパガンダ映画にもなっとらんのだ。ドキュメンタリーは中立の立場から物事を映し出すだけで、観客が何を受け取るかは観客にゆだねる、かつて今村昌平が「ドキュメンタリーは中立ではないし、そうある必要もない」と「人間蒸発」で喝破した、古臭い原則論に監督は縛られとんのちゃうやろか、と疑いたくなる。それから、ついでに書いておくが、撮影は監督と堀田泰寛というJSCのカメラマンが担当しているが、インタビュー時の撮影がひどい。画像が粗いのは許すが、顔の半分が切れてたり、突然アップになったり、と見ておれんかった。たぶん、このシーンは監督だと思うが、なんとかならんかったのか?
靖国問題の一番の問題点は靖国神社の性格であろう。この作品が映し出す8月15日の靖国神社は、小泉の言う、国家のために亡くなった方の追悼をする施設とはかけ離れたものである。日本軍の軍服に身を包み、天皇万歳を叫ぶ強面のヤクザ、境内のあちこちに立つ、八紘一宇、鬼畜米英と書かれた幟、小泉の靖国参拝を支持する米国人に「毛唐は出て行け!」と怒鳴るヤクザ。。そして遊就館の展示。坊さんが言うように靖国神社は神社本庁の支配下にもない、単立宗教法人であるので、どこの監督下でもない。しかし、その存在は政治と直結する機関であり、今の靖国神社の形に政治が全く無関係ってなわけがないのだ。公開間近になって、政治的圧力がかかったのはそういうこと。
靖国の映像で一番すごかったのは、靖国参拝反対を叫んだ青年に対する仕打ちであろう。屈強なおっとろしげな兄ちゃんがとびかかって、そのまま木立の中でヘッドロック、というよりチョーク・スリーパー!ほっといたら、死んでたぞ!その後、数人で追い出しにかかる。「なんだ、てめえら!中国人か!中国人は中国に帰れ!」と30回ぐらい繰り返し、怒鳴りまくるおっさん。カメラはそれをずっと後ろから追いかける。そのおっさんも後ろから追いかけてるカメラが在日中国人の映画だとは知らんかったろう。警察が急いで駆けつけて、若者を連れ出そうとするが、言うことをきかない。遂にキレたヤーさんが鼻っ柱をビビビ!(水木しげる風)鼻血が出ても、高い声で叫び続ける兄ちゃん。。すまんが、大いに笑わせてもらった。この兄ちゃん、今は左翼に燃えているが、こいつもひょっとしたら今は国粋少年になってるかもな。
しかし靖国とは不思議なところである。そういったおとろしいおじさんがいる反面、普通に戦争で親族を亡くしたお母さんたちが雑談してたり、デートスポットなのかカップルが来てたりする。骨董市が立つこともあるしね。すべてを飲み込んでそこに存在する。日本国内のみならず、世界からその動きが注目されるすごい神社だ。少なくとも、影響力では福田総理よりも上だ。
最後に上映を巡るドタバタについて。結果的に映画の宣伝となってしまったが、どう理由つけてもあれは検閲であろう。中国の資本に文化庁の補助金が入るのはどうかとは思わんでもないが、内容により補助にふさわしいかどうか決定するて。無邪気な正義感が戦争への道だってな、スポンサーへの配慮かなんか知らんが、君は国民の政治家なんやで。権力者にすり寄るのがお得意みたいですが、あんたのツラじゃ無理だ、ねえ稲田センセ
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Kurobaku
おっ! 更新されている! しかも復帰作が8月15日わざわざこれとは…(笑)。今年は津川雅彦の『次郎長三国志』のリメイクもあるし、tetorapotさんがどんなことを言うだろうと、ここを楽しみにしている人も多いと思います。え? お前のブログはちっとも更新していないって? 私のはどーでもいいんですよ(笑)。
tetorapot
これは、これは、お久しぶりでございます。
いつも、無沙汰を詫びる文章ばっかりでしたので、さらっと復帰してみました。今後は一週間に一度ぐらいの更新を目標にしときます。
「次郎長三国志」は楽しみですな。オリジナルの何部作ぐらいまで描くのか、よくわからんのですが、北村一輝の小政、笹野高史の法印大五郎、竹内力の三馬政が楽しみです。今から、ワッショイ!ワッショイ!な気分です。
バズ
マメに更新しているのかのチェックを怠らなくてよかったです。
って、自分は一切、日記の更新をしてないんで偉そうなことは書けませんが・・・。
映画の感想のUp楽しみにしています。
久々に新京極に行ったら、京極東宝が復活するっぽい感じだったんで、チョイ嬉しいっす。
まだ、工事中でいつ完成するかは不明だけど。
新京極界隈で東宝の作品を見るのは今や至難の業ですからね。
ついでに八千代会館も潰れたのにもビックリ。
目の前のラーメン屋の窓から見えるポスターが刺激的だった記憶が甦ります。
tetorapot
本当にご無沙汰してます。
京極東宝の跡地は映画館ではなく、ビジネスホテルになるみたいなんで新京極で映画を見るのは相変わらず、至難そうです。
八千代会館は昨年の年末につぶれましたね。実はかなり古い映画館だったらしいですが。。












そして、ご結婚本当におめでとうさんです。
なんとなく女の匂いは漂ってたんですが、まさか結婚してたとは!
そら、ブログもおろそかになりますわな!
それにしても前回のベスト10が夏に発表されてて、まさかこんなに早い事今年のベスト10が発表されてるとは思わなんだので、ブロガーの10の集計は漏れてしまいました。
お祝いがわりに集計を混ぜようかと思って、再集計したら、ベスト10内の順位がかなり変わってしまったんで、やめにしときました。
個人的には「コドモのコドモ」が入ってたんで(私以外で入れてる人初めて見たヨ!)ぜひ加えたかったんですが・・・。
来年は必ず集計前に訪問するようにします。
では、今年もよろしくおねがいしま〜す。
更新されてない間は過去ログ参考にさせて頂きました。
ご結婚おめでとう御座います。
バツ2(苦笑)の私からすれば、何とも甘い報告で・・・凄いですね。
でも、いつか趣味も大事だという日が必ず来ます。
ですので、続けて下さいね^^