映画監督。 1918年鳥取県八頭郡土師村*1出身。 1939年 松竹大船撮影所入社 その後徴兵される。 1952年 「伊豆の艶歌師」で初監督 1954年 日活に移籍 1969年 日活退職 以降、アイドル映画を多数、監督。 1979年より永らく日大芸術学部の教壇に立つ。 2010年4月6日、91歳で死去。
西河克己映画修業
*1:現在の智頭町
*2:戸塚ヨットスクール暴行事件の影響でお蔵入り
*3:スクリーン未公開
親の勧める縁談で名家に嫁いだ娘には将来を誓った恋人がいた。これぞ昭和のメロドラマ。演じるのは、いまも美しい松原智恵子と歌手の舟木一夫。 製作:1967年 製作国:日本 日本公開:1967年 監督:西河克己 出演:松原智恵子、舟木一夫、小高雄二、島田正吾、細川ちか子、他 レイティング:一般(どの年齢の方でもご覧いただけます) ◆◆ この映画の猫 ◆◆ 役:☆☆(脇役級) 姑の愛猫 名前:ミミ子 色柄:三毛 能登半島の9月の大雨および1月の地震の被害に遭われた皆様に心からお見舞い申し上げます。 ◆青春映画 西河克己という名前を聞いてピンと来るのは主に現在60代以上の映画ファンと思います。西河監督は…
青い山脈 吉永小百合 Amazon ★★★ 田舎の城下町。一人バイク通学をしている寺沢新子(吉永小百合)は女子高に転校してきたばかり。そんな彼女の元にラブレターが届く。ところが、それはクラスメイトのいたずらだった。新子は教師の島崎雪子(芦川いづみ)に相談する。ホームルームで荒物屋の六助(浜田光夫)との仲を疑われたから仕組まれたことが分かり、それが町の有力者を巻き込んだ大事に発展する。 原作は石坂洋次郎の同名小説【Amazon】。 戦後民主主義を高らかに謳った青春映画。保守的な価値観を戯画的に描きつつ、民主的な議論にフォーカスしている。こういうのって一定の年齢層にとっては甘酸っぱい郷愁を誘うのだ…
リズムを刻むドラムと煽りのショットで始まる西河克己の傑作。働きながら法律を学ぶ川地が収賄事件に巻き込まれる。母親が働く事務所の悪徳弁護士を師と仰ぎ、娘のルリ子と付き合う純真な川地をシニカルに眺めながら、親友を見捨てない赤木圭一郎が魅力的。 (シネマヴェーラ渋谷ホームページより引用) 監督:西河克己 出演:川地民夫/浅丘ルリ子/清水まゆみ/赤木圭一郎/二本柳寛/信欣三/北林谷栄/柳永二郎/山根寿子 若い傾斜 川地民夫 Amazon さて、弁護士志望、正義感の強い川地は、収賄容疑で捕えられた清水まゆみの父に手帳を託される。自分がもっていてはと、母の勤める弁護士に託すが、じつはこの弁護士、中身は超極…
www.nikkatsu.com 1949年版*1を少し前に観たので観比べ。前回杉葉子が演じていた女学生を今回は吉永小百合。前作杉葉子の挑むようなところがなく、健康的。そして、もめごとの原因もヒロインの不可抗力という設定にしてあるので、49年版の、「新しいものに対するもやもやした気持ち」が原動力となって暴走する守旧派が今回はただのいじわるみたいな単純な構造になっている。(そこには嫉妬の気持ちなども混ざっていると思えるが。)芸者 梅太郎と校医の関係も、49年版よりあっさりした感じで描かれているので、校医と進歩的な女教師がひかれあうのをシンプルにみられる道筋になっている。梅太郎を演じていたのが南田…
画像:リンクより 会社の陰謀に立ち向かう社員を裕次郎が好演。 今朝の1日1映画は『青年の椅子』(1962年 日本)を鑑賞。 日東電気の営業部長・高坂虎彦(石原裕次郎)は、接待旅行の席で、泥酔した畑山商会の社長・畑田(東野英治郎)にからまれ、思わず彼を投げ飛ばしてしまう。 ところが、それをきっかけにふたりは意気投合。 高坂から総務部菱山(滝沢修)の陰謀について聞かされる。 この会話の一部始終を盗み聞きした大崎(藤村有弘)の忠告により、菱山は影響部長湯浅(宇野重吉)失脚計画を早めることに。 かくして高坂の男の戦いが始まった! 原作は前3作と同じく源氏鶏太。 監督はこの映画で初めて裕次郎と組んだ青春…
「伊豆の踊子」「潮騒」についで”百恵&友和”文芸シリーズ三作目 共通しているのは”身分違いの恋愛”ですが 愛した女性の亡骸と祝言を挙げるラストは 感動的というよりは、正直言ってかなり変態 昭和17(1942)年、山陰の大地主・園田家の跡継ぎで大学生の順吉は 山番のひとり娘小雪と結婚するつもりでいました しかし父親は大反対、園田家と家柄の釣り合う橋本家のお嬢 美保子と勝手に婚約させてしまいます お嬢を演じた木内みどりが、出番こそすくないけど何気にいい(笑) 古風で、知的で、夫に尽くすお嬢様に見えるように頑張ってるけど 実はメガネっ子の天然ドジっ子 今なら絶対こういう女子のほうがモテる 順吉は父親…
残雪 [DVD]舟木一夫Amazon 基本情報 残雪 ★★★ 1968 スコープサイズ 94分 @APV 企画:笹井英男 脚本:智頭好夫、大工原正泰 撮影:萩原憲治 照明:河野愛三 美術:坂口武玄 音楽:池田正義 監督:西河克己 感想 ■いきなり記事のタイトルでネタバレして恐縮ですが、日活の公式サイトですら完全ネタバレだし、封切りから50年以上も経っているで、大丈夫でしょう!むしろ、みんな大好き「心中映画」の異色作として、なかなか見どころがある映画なのです。■舟木一夫が主演した純愛三部作というものがあって、『絶唱』のヒットを受けて、『夕笛』が製作され、本作が三部作の最終作。すべて西河克己が監督…
★★☆☆☆ あらすじ 親の反対を押し切って、奉公に来ていた女と駈け落ちした地方の大地主の息子。 感想 大地主の息子と小作人の娘の許されぬ恋。女はそれを自覚していて、二人を引き離そうとする周囲の意向を汲み、遠い場所に奉公へ出ることに同意していた。なのに、男が会いに来たらすっ飛んでいったのには、本当に理解しているのかな?と思ってしまった。そこは敢えて会わないのが正解なのでは? 結局、自分の心のおもむくままに動いてしまう女という事で、魔性の女と陰口を叩かれるのは仕方がないのかもしれない。その生き方は全然悪くはないのだが、こんな封建社会的な田舎では生きづらいだろう。しかし誰も足音すら聞こえないような状…
絶唱 [DVD]舟木一夫Amazon 基本情報 絶唱 ★★★ 1966 スコープサイズ 98分 @アマゾンプライム 企画:笹井英男 原作:大江賢治 構成:八住利雄 脚本:西河克己 撮影:高村倉太郎 照明:河野愛三 美術:佐谷晃能 音楽:池田正義 監督:西河克己 感想 ■実は日活は1958年に小林旭と浅丘ルリ子のコンビで同じ映画を公開しており、本作はそのリメイクにあたる。構成が前作で脚本を書いていた八住利雄ということは、前作の脚本を下敷きにして監督が改稿した可能性がある。公開時期は決まっているが企画決定に時間がかかり、苦し紛れのリメイク方針が決定したため、脚本開発の時間がとれなかった、といった舞…