「娘と猿」(シャルル・ペローとフランスの民話/樋口淳・樋口仁枝・編訳/国際文献社/2023年)は、1874年に読み書きができない人から記録されたという紹介がありました。グリムの「赤ずきん」に、似ていますが、ペローの昔話の流れをうけついでいるようです。 ・娘と猿のあらすじ 奉公の年季が終わって、主人からチーズとひとかけとパン菓子をもらって(なんとやすい賃金!)家にかえるとちゅう、猿にあった小さな娘。 先行した猿は母親を殺し、肉は鍋に、血は瓶に詰め、寝床にはいって娘をまちます。 娘が家の中にはいると、肉と葡萄酒をすすめます。そこへ小鳥がきて、 リ・タンタン・タン・タン お前は母さんの肉を食べて、血…