呉勝浩著 読んだことのない作家の本を読んでみたいと思い、アマゾンをぶらつき見つけた作家である。 読後感からすれば、かなりモヤモヤしている。そもそも私は悪意のある話はあまり好きではない。この小説でも悪意を持っていじめられる女子高生の話とか、マスコミに悪意を向けられる話とか、それに煽られて悪意に満ちた世論とか、そんなのがでてくるともうだめ、じんましんでそう。伊坂幸太郎の殺し屋シリーズに出てきた中学生王子とか、「オーデュボンの祈り」に出てくる城山という警察官とか、虫唾が走ってしまうのを思い出す。 本作品は、ミステリー仕立てなのだが、ほぼミステリーではないと思う。サスペンスでもない。なんだかよくわから…