二人作業では、ヒヤリとすることがよくある。そういう現場ほど、「危険作業は二人作業で」という合言葉ばかりが広がっている。そして、意思疎通がうまくいかずに危険度ばかりが爆上がりする。 はっきり言って、二人作業は危険な作業だ。「危険だから二人で作業をする」ではない。「ひとりは危険センサーとなって、問題が生じないように一方の作業を見守る」のである。生半可な形で依存し合えば、二人が同じ方向を見て必ず衝突が生じる。 健康な職場は、従事者全員が、それぞれの作業理由に精通しているものである。作業の形だけを追って、その理由を考えることをやめてしまった職場では、金鉱と称して墓穴を掘る作業をしているようなものである…