生活費の足しに、わずかだが持っているブランド小物を売ってしまおうと思って買取店の予約をした。ところが調べたらその日の天気予報が大雨で、店は駅から1km以上歩くところにあるので、一旦キャンセルした。で、なぜか別日で予約し直す気にならなかったので、今回は売らないことにした。北欧のどっかの空港で父が買ってくれたロエベの財布と名刺入れと、二十歳の記念に母がくれた真珠のネックレスを売るところだった。 両親とはほぼ縁が切れているので、思い出の品として惜しくなったという訳ではない。もっと本当に困ったときのために置いておこうと思った。「最悪、あれを売れば何とかなる」と思えるものが一個でもある状態をキープするの…