列車で越える世界の緊迫国境 裏表紙 第8章 「世界一短い国際列車」と称された南米の孤立路線 タクナ(ペルー)→アリカ(チリ) 南米大陸では、20世紀後半以降、鉄道の衰退が急速に進んだ。その縮小のスピードや規模は、日本の赤字ローカル線廃止事業の比ではない。 タクナ→アリカ線の開業した1855年頃は、アリカはペルー領だった。その後19世紀末に鉱物資源を巡ってチリはペルー・ボリビア両国と戦争になり(太平洋戦争)、勝利したチリはタクナ、アリカ両地方を獲得する。このうちタクナが1929年になってペルーに返還されたことから、それまで全区間が同一国内に帰属していた同路線が、国境をまたく゚国際路線に変わったの…