これまで、アフリカではエレクトスからホモ・ハイデルベルゲンシスという新しい人類が誕生し、その中でヨーロッパに渡ったグループからネアンデルタール人が生まれ、アフリカに残ったグループの中からホモ・サピエンスが誕生したと考えられてきました。 このホモ・ハイデルベルゲンシス、ネアンデルタール人、ホモ・サピエンスの3者の関係は、2016年にスペイン北部にあるシマ・デ・ロス・ウエソス洞窟(スペイン語で「骨の穴」という意味の名)から発見された化石のDNA分析が成功したことによって大きく変わることになりました。 これまでの祖先を探す方法は、おもに化石の発見とその解釈でした。しかし21世紀になり、生物の持つDN…