Amazon Kindle『WBC 球春のマイアミ』より一部を抜粋。語り継がれる準決勝を振り返る。 野球は観客席にボールが飛び込むスポーツ。危険にもかかわらず、それを良しとする。野球場をボールパーク、すなわち「公園」と表現するように、選手と観客が一緒になって楽しむ。ローンデポ・パークはWBCの決勝ラウンドを共有するのに相応しい。 野球史に輝くこの試合に名前をつけるなら「ヘラクレスの選択」 "あえて苦難の道を選択すること"を指す。栗山監督は日本中からの大批判を浴びる可能性もあったが、大バクチを打った。野球の監督は浪漫と我慢の両方を同時に持つ二刀流。それを栗山英樹は高校野球のキャスター時代に痛感し…