Paul Verlaine (Metz, 1844 ― Paris, 1896)
19世紀のフランスの詩人、ポール・ヴェルレーヌのこと。
上田敏が「秋の歌」に「秋の日のヴィオロンの...」(新潮文庫)という名訳をつけて広く知られるように
抒情詩人として名高いが(『サチュルニアン詩集』(『土星人のうた』とも)『叡智』(『賢さ』とも)『艶なる宴』『よき歌』『言葉なき恋歌』など)。
ランボーとの共作で卑猥なソネットを記したり(「尻の穴のソネ」)
晩年にもなれば哲学的とも言える作品を発表し(『かつてと近頃』など)
その作風は幅広いといえる。
一言でその作風を言えば、音楽性と一般に指摘されている。
また、アルチュール・ランボーとの同性愛の情事は有名で、デイヴィッド・シューリスがヴェルレーヌ、レオナルド・ディカプリオがランボーに扮した『太陽と月に背いて』という映画で描かれている。