訓読 >>> 1734高島(たかしま)の安曇(あど)の港を漕(こ)ぎ過ぎて塩津(しほつ)菅浦(すがうら)今か漕ぐらむ 1735我(わ)が畳(たたみ)三重(みへ)の川原(かはら)の礒(いそ)の裏(うら)にかくしもがもと鳴くかはづかも 1736山(やま)高(たか)み白木綿花(しらゆふはな)に落ちたぎつ夏身(なつみ)の川門(かはと)見れど飽かぬかも 1737大滝(おほたき)を過ぎて夏身(なつみ)に近づきて清き川瀬を見るが明(さや)けさ 要旨 >>> 〈1734〉高島の安曇の港を漕ぎ過ぎて、今ごろは、塩津か菅浦あたりを漕いでいるのだろうか。 〈1735〉三重の川原の岩蔭で、かくしもがも(いつまでもこう…