今村翔吾

目次 はじめに 感想 さいごに はじめに 皆さんこんにちは、卯月ユウトです。 今回取り上げる作品は、今村翔吾さんの『ひゃっか！』です。今村さんといえば歴史小説のイメージでなかなか手に取ることがなかったのですが、この作品は青春小説ということで以前から気になっており、ついに読むことにしました。 感想 この小説の題材となっているのは『全国高校生花いけバトル』です。 hs.hanaikebattle.com 「一体なんだそれは？」と思う方も多いでしょうが、私は結構馴染みがある大会でして。高校時代演劇部に所属していてその顧問の先生が茶華道部の顧問も兼任されていたんです。なので、「こんな大会があってね」と…

著者：今村翔吾出版社：新潮社 豊臣秀吉を裏で支えた五奉行それぞれにスポットを当てた連作集。 五奉行とは 土木担当の増田長盛 司法担当の浅野長政 財政担当の長束正家 宗教・朝廷担当の前田玄以 行政担当の石田三成 石田三成は別として他は名前は知っていても地味な存在だったが、 流石、今村翔吾にかかると何と魅力的な群像劇に生まれ変わることか。 戦に主眼が置かれがちな時代にあって官僚の仕事もまた戦いなのだと 矜持をもって難事に立ち向かう姿に心が打たれる。 五奉行では数字の天才、長束正家のキャラが特に良し。 それと大谷吉継の存在もいい味を出している。 一方、千利休、徳川家康はすっかり悪キャラに書かれていて…

あえのがたり 作者:加藤 シゲアキ,今村 翔吾,小川 哲,佐藤 究,朝井 リョウ,柚木 麻子,荒木 あかね,今村 昌弘,蝉谷 めぐ実,麻布競馬場 講談社 Amazon あっという間に2月になってしまいました。 今回は『あえのがたり』を紹介します。 この作品は、能登半島地震復興支援のために、作家の加藤シゲアキさん、今村翔吾小川哲さんが発起人となり進行したチャリティ小説プロジェクトによるものです。この3人のほかに、佐藤究さん、朝井リョウさん、柚木麻子さん、荒木あかねさん、今村昌弘さん、蝉谷めぐ実さん、麻布競馬場さんも著者として参加しています。 2024年元日、能登半島を襲った大地震によって多くの人…

王様のブランチで紹介された作家のインタビューをまとめて掲載しています。 インタビュー ひとこと あえのがたり インタビュー ―――チャリティ小説を企画したきっかけは？ 加藤さん： もともと僕が地震を受けて、作家として応援・支援ができないか考えていた。そのあとに直木賞候補になっていた。１月に直木賞の選考会があり、落選しちゃったんですけど、その残念会に励ましに二人が来てくれた。せっかくだから僕も弱ったふりをして、「チャリティ小説をみんなで作りませんか？」と提案したら、まぁ弱っているから断れず...だったと思うんですけど（笑） 小川さん： 弱ったふりって言っているけど、ホントはちょっと弱っていたから…

童の神 (時代小説文庫) 作者:今村翔吾 角川春樹事務所 Amazon 「童の神」 今村翔吾（著） 角川春樹事務所 あらすじ 漫画版も人気の様！ まとめ こんな人にオススメ こんにちは、ちわぷ〜です！ 11月ほどではありませんが、12月も外仕事が多めで、読書活動は漫画7:小説3くらいの割合になりそう！ さすがに漫画は一日で読みきれない冊数があるので、更新は数日おきになるかもですが、気が向いた時にでもブログを覗きにきてくださると幸いですm(_ _)m 1月からは逆に在宅の仕事が多くなりそうなのでマンガを読む機会は減りそう。 なのでここぞとばかりに、12月に読む様の漫画をブラックフライデーでまとめ…

タイトル 「イクサガミ 天」（文庫版）著者 今村翔吾文庫 336ページ出版社 講談社発売日 2022年2月15日 ＜＜この作者の作品で既に読んだもの＞＞・今回の「イクサガミ 天」だけ ＜＜ ここ最近の思うこと ＞＞2023年2月18日〜2023年3月17日までGYAO！にて映画「バトル・ロワイアル 特別篇」と「バトル・ロワイアル Ⅱ」が無料公開だと！？懐かしいなぁ～、あれほどドキワクした実写邦画をここ最近味わっていないなぁ。（Ⅱの方は・・・まぁ・・・うん）にしてもこの小説を読むタイミングで無料公開されるなんて、またしても読書にまつわる奇妙な偶然？強い剣士と少女のコンビ旅といったら漫画「無限の住…

今村翔吾著 人間と書いて、一人であれば「にんげん」と読む、複数であれば「じんかん」と読む。本作は人と人の関係性を、横に縦に命を超えて繋いでいく物語を、織田信長をストーリーテラーとして流れていくものであった。信長の物語というと、否、そうではない。時代の梟雄とも言われ、その時代三代悪事を行ったと言われる松永久秀の「じんかん」を描いた物語であった。 世の中では三悪をなしたと言われているが、本当のところどうだったのかはわからないが、本作で描かれる松永久秀は全くそうではない。それは、何度謀反しても信長から許されてきた史実から、信長は久秀を深く理解し、共感をしていた、同様の人物出会ったのではないか、という…