あらまし 宮沢賢治の『注文の多い料理店』は1924年に出版された児童文学短編集です。その中の3番目に収録されている表題作の童話が『注文の多い料理店』なのです。その短編集は自費出版のような形で1000部刊行されましたが、ほとんど売れませんでした。本には「イーハトブ童話」という副題が付けられていました。定価が1円60銭と比較的高価だったということもありますが、(当時の映画入場料は30銭ほどなので、かなり高価です)やはり、売れ行きがよくなかったのは、宮沢賢治が当時まだあまり知られていなかったからでしょう。ちなみに、この『注文の多い料理店』の刊行本は現存しており、オークションサイトにも出品されています…