名字に『小社会(250212)』は思う。明治政府は1875年2月13日、国民に名字を用いるよう義務づけた。明治に世が移って、四民平等を目指したイメージがあった。ところが『名前の日本史』(紀田順一郎著)によると、徴税と兵役制度を確立するため戸籍の整備が急務になったのが政府の事情。名字といえば、国会で選択的夫婦別姓が焦点になっている。就任前は「実現は早いに越したことはない」としていた石破首相。かたや、「家族の一体感が失われる」という自民党内の反対論も根強い。ただ、「選択制」には世論の6割が賛成。別姓が可能な諸外国は家族の絆が細いとも思えないのだが。法制審議会が導入を答申して30年近く是非論が続く。…