政府・与党は11月6日、2024年2月から介護職員等の賃金を月6,000円引き上げる措置を行う方向で調整に入りました。介護業界からの人材流出を重くみてのことです。 しかし、同日に厚生労働省が発表した「毎月勤労統計調査」によると「実質賃金」が18ヵ月連続でマイナスになっています。 この状況下での月6,000円の賃上げにはどのような意味があるのでしょうか。 まず、介護職員の給与の実情についてデータを基に説明します。 介護職員の給与は、事業所に毎月支給される「介護報酬」のなかから支給されます。 つまり、原則として介護報酬の増減に連動することになります。 介護報酬の改定は3年ごとに行われることになって…