最近、何かに心の底から「熱中」した瞬間を覚えていますか。周りの音が聞こえなくなるほど、時間の流れを忘れるほど、一つのことに没頭したあの感覚。もし、人生最後の瞬間にそれができるとしたら、それは一つの幸せな生き方と言えるのかもしれません。 今回ご紹介するのは、そんな「好き」という感情の極致を描いた、赤野工作さんによる短篇小説『邪魔にもならない』です。物語の主人公は極限状況のなかで、テレビゲームのクリアタイムを競う「RTA(リアルタイムアタック)」に挑みます。読み終えた後、あなたが今大切にしている趣味や情熱が、もっと愛おしく感じられるはずです。当たり前の日常が、少しだけ違って見えるような強烈な読書体…