表紙のサブタイトルには”封印された歌の真実”という朱文字。 ちょっと物々しいな。それもそのはず。本書は1968年2月の、ザ・フォーク・クルセダーズ(フォークル)第2弾シングル「イムジン河」の発売中止騒動及びその後のこの曲の数奇な運命について綴った作品だ。ちなみに、第1弾は「帰って来たヨッパライ」。この曲は誰でも知っているだろう。このコミカルソングと第2弾シングルとの落差は、今考えても凄い。この落差と、原曲そのものの良さとによって、まぁ、予定通り発売されていれば、大ヒット間違いなしだったろうな。 本書は「1騒動、2誕生、3復活、4希望」の4部構成だ。順に見て行こう。 1では、作者不詳の朝鮮民謡、…