感冒では様々な症状を経験します。①高熱がでて、悪寒・頭痛や関節痛まである例、②微熱程度で寒気や後頸部の凝りのある例、③水様鼻水やくしゃみが主の例、④発熱はあまりなく、悪寒、倦怠・疲労感や食欲不振などの症状が主となる例、⑤喉に痛みがあり、咳・痰がでる例、⑥腹痛や軟便・下痢など胃腸症状を呈する例、などです。感冒は罹患してから日毎に症状が変化してくることが大きな特徴です。したがって、感冒罹患後からの時期により使用する漢方方剤が異なり、発熱の程度、発汗の有無、発症からの期間、患者の体質(虚実証)、等をみて方剤を決定していくことになります。 文献1. 太田博孝:漢方薬鑑別キーワード大全 南山堂 2023…