柚月裕子『盤上の向日葵』 今日は読書の話題。最近読んだミステリー2冊について。 1冊目は柚月裕子の『盤上の向日葵』。私は将棋の腕はさっぱりだが、見るのは好きだ。そこでこの本がブックオフで文庫の上下巻とも百円で売っていたので買ってみた。作者についての知識はないが、この年の本屋大賞2位の作品なので、外れはないだろうと思い読んだ。 細かく章立てがしてあって、まず序章が将棋の最高位を決めるタイトル戦である竜昇戦(竜王戦を思わせる)の場面。七番勝負は最終局までもつれ、タイトル保持者の壬生(羽生を思わせる)に業界から特例でプロ入りした異色棋士上条圭介が挑戦している。そしてそれを石破と佐野(佐野はかつて棋士…