普段より早く目が覚め、夕食を仕込んでから家を出た。それが今日の出来事。朝早くに、煮豚を作ったのだった。 昨日、ほとんど何も考えずに安売りの豚肉(肩肉かたまり)を買っていた。どういう使い方をするのかは決めていなかったのだが、煮豚の夢を見たため、今朝はその夢に倣って醤油味の煮豚にしたのだった。 煮豚の夢…とはいうけれど、正確には紅茶豚の夢だ。手元の古い料理本では「豚肉の紅茶煮」と書かれている紅茶豚。紅茶によって色と風味をつけた煮豚で、本来は「紅茶で豚肉を煮る→漬け汁に入れて味を染み込ませる」の二段階を経て完成する。濃いめの漬け汁には酢を入れることもあるそうだ。 僕が作る時は、濃いめの紅茶に薄めの味…