・死ぬ前に病気になるのは、自分の身体から乳離れするためだ。 ・眠ろうとする。心をからにする。すると、いつとはなしに静けさが忍び寄ってくる。…あまやかな眠り。そして忘却のふちに達するまさにその瞬間、ぼんやりとなにかが立ちあらわれて、わたしを引きもどす。強い恐怖としか名づけようのない、なにかだ。 ・人は生命に、なんと強く執着するものかしら!どうやら、最後の瞬間に意志ではないなにかが働かなければ、なにか未知のものが、向こう見ずなものが、さっと運び去ってくれなければ、その際は越えられないみたい。 ・生きる為に必要なのは格闘家の術であり、舞踏家の術ではない、とマルクス・アウレリウスはいった。みずからの足…