はじめに 微生物は直接目にすることができない小さな生物です。たとえば、バクテリア(細菌)の場合は平均で 1/1000 mm (= 1 μm)ほどの大きさになります。その上で、飲食品の変質や腐敗の原因になったり、ときには食中毒や感染症の原因になったりします。私たちが注目する所以です。私たちはしばしば「菌」という呼び方をしますが、細菌、カビ、酵母などの微生物を漠然と示す言葉であり学術的な意味はありません。 さまざな微生物(細菌, カビ, 酵母) 一方、ウイルスは厳密な意味では生物ではありませんが、細菌同様に感染症や健康被害を起こすものが多く存在します。その大きさは平均でバクテリアの1/10になるた…